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由宇「必殺っ 吉本振鬼撃っ！！」
ドガンッ！！
イエローの叫びに呼応して コミハリセンが巨大化。
その激烈な一撃は オ・ターク戦闘員を粉砕する
戦闘員「ウウウゥゥッゥウイイイイイィィィィッ！！」
詠美「ふみゅーーーコイツラ ちょーーうざいっ！」
由宇「ちぃっ これは 思ったよりっ 厄介、やでっ！」
だが グリーンの表情は重く イエローも冷汗をも浮かべている。
それもそのはず いつもなら 一振りで十数体をなぎ払う必殺技が 今倒せたものは たった一体。
単純な腕力や耐久力だけの問題では無く。
いつも どことなくひ弱な、吹き飛ばされただけで 引き下がるような 坊やな印象を持つ戦闘員が
今回は 腕や 脚が砕けても引こうともしない。
燃え滾らんばかりの闘争心がプレッシャーになって 襲ってくる。
グリーンとイエローの脳裏に『狂戦士（バーサーカー）』という言葉が浮かんだ。
瑞希「だけど 元さえ 倒せばーーー ウィンディー スマッシュ！！（バシュッ！）」
そう 彼らの異常の原因は コア・オ・ターク『キャラソーン』の発する電波ソングによるもの。
群がる戦闘員の隙間をかいくぐって打ち込む レッドの遠距離攻撃が炸裂する。
おたく横「ダアナアアアァァーーー！！」
ボヨンッ！
瑞希「なっ！？」
ーーーが、怪人には あたらないっ
ナンダーナの 異様に膨らんだゴムマリのような巨体の前に 必殺技はトランポリンのごとく はじかれてしまう。
彩「・・・・・・（ヒュンッ）」
おたく縦「ゴザルゥ ゴザルゥ 行かせぬで ゴザアアアァァァァルゥゥ！」
戦闘員「「ウウウイイイイィィイィーーッ！！」」
彩「くっ！？」
さらにコミパブラックの俊足も ゴッザールと戦闘員に 行く手を さえぎられてしまう。
まさに 攻防は一進一退。
互いに決め手のないまま、戦いは完全に膠着状態に陥っていた。
詠美「ふみゅ〜 コイツラ 雑魚キャラのくせにぃ〜」
由宇「確かに、元が元キャラだけに 偉い屈辱やっ」
彩 「・・・このままでは・・・」
瑞希「大丈夫、あと少し したらピンクが来てくれる。そうすればーーっ」
そう だがマダ希望は残っていた。
今 この場所にピンクは仕事場から コチラに向かっているところのである。
時間からみて もう少しで到着するはず・・・
由宇「そやな ピンクさえおれば 怪我も気にせず 攻め込める。」
彩 「それに 彼女の能力なら・・・活路も・・・」
瑞希「そう、ピンクがくるまで もちこたえれればーー」
詠美「ふみゅーーー！！ ダメ ダメそれ絶対ダメーーーッ 」
！？
彩「・・・・・・？」
由宇「あんなぁ・・・ グリーン。ワガママもええ加減にせんとーー」
詠美「彼女の来る前に やっつけるってのっ！ コピポン大増殺っ！」
瑞希「って 言ってる側から！？」
二人の声も グリーンの耳には 既にとどいていない。
完全に 頭に血の上った 彼女の力によって 巨大な本が 召還される。
戦闘員「「ウイイッ！？」」
おたく横「ダナッ！？」
ズドドーーンッ！！
そのまま 下敷きになる ナンダーナと 数体の戦闘員。
そして グリーンは コピホンを橋代わりに そのまま怪人の元へーーーっ！
瑞希「なんて 強引なっ！？」
由宇「いや、うまくいっとるっ これならーーー いけっ グリーンッ！！」
詠美「ふみゅーーーっ もらったーーーっ！（ヴォッ）」
そのまま怪人に飛びかかる コミパグリーン
たとえ 倒すことができなくても 歌を歌わせなければ
口を塞ぐことが出来れば 彼女達の勝ち・・・
・・・ただし、 彼女達は 怪人自らの反撃を考慮にいれていなかった。・・・
怪人「キケエエエーーーーィ！（カチッ！）」
ゴオオオォォォッ！！
由宇「ギターに火炎放射器付き やてっ！？」
詠美「ふみみゅちちちちーー！？」
地面に転がり まとわり付いた炎を消すグリーン。
幸い スーツの防護性能の おかげで
軽いやけどで済んだようだ・・・が 転がった先は ドーピング・オ・ターク達の真っ只中っ！
詠美「！？」
戦闘員「ウウウウウイイイイィィイィｌッーーー！！！」
彩「グリーンッ！（ダッ！）」
由宇「まずいっ」
コミレンジャー達、三人の救出は間に合わない。
そう、この時グリーン助けることができるのはーーー
？？？「ピイイイイーチッ, ボンバアアアァーー！」
ドカーンッ
詠美「（ケホッケホッ！）なによ コノ煙は・・・ふみゅ！？」
突如巻き起こる 爆発と煙 敵も味方も分からない状態のなか
グリーンはその手を引っ張られる・・・引っ張っていた者は−−−
あさひ「グ、グリーンさんっ 今の、（ケホッ）ウチにっ コ。コッチにっ（ケホッ）」
詠美「コミパピンクッ！？」
同人戦隊 コミレンジャー 第１６話「さよなら コミパピンク！？ 覚悟必死のミラクルボイス！」
待ちに待っていたコミパピンクの登場。彼女達の士気も復活する。
・・・・・・・・・・・・
あさひ「ご、ごめんなさいっ お、おくれまして・・・（コホッ）」
瑞希「ううん ナイスタイミングだったわ ピンク♪」
彩 「・・・揃いました これで・・・」
由宇「うしっ！ これからが 反撃開始やっ！！」
瑞希「そうね ピンクっ 怪人にスキャニンググラス・・・ ううんっ まずグリーンに ヒーリングヴォイスでーー！」
詠美「歌うなぁあっ！」
ただ グリーンただ一人を除いて・・・
あさひ「え、えと・・・スキャニンググラスが先ということで・・・？」
詠美「そういうことじゃなくってっ！ だ、だいたい なんで 来たのよっ アンタッ」
あさひ「はぅっ！？」
瑞希「（はぁ・・・） ピンク もういいから 先にスキャニンググラスで調べてちょうだい」
由宇「グリーン！ 何があったか知らんが ピンクいじめるのたいがいにせんとーー」
詠美「い、いじめなんかじゃないわよっ！ 私はただ ピンクの喉がーーー」
彩 「・・・喉？」
詠美「ふみゅみゅ！？ と、とにかく 彼女は 歌っちゃダメなのよっ！」
瑞希「グリーン、あなたはーーー」
おたく縦「ゴザーーー！ いつまで騒いでるでゴザルカアアアーーー！？」
おたく横「さっきのは 痛かったんダナアアアアァァァアアアーーー」
戦闘員「「「「「ウウウウイイイィィィ−−−ッ！！！」」」」
ドドドドド・・・
爆煙もはれ 再び怒涛の攻めを開始するハラジロシスターズッ
先ほど本の下敷きになった ナンダーナも復活していた。
瑞希「くっ 問答してる時間もないようね」
彩 （こくっ）
由宇「ちぃ 行くで ブラック！ グリーン アンタも そのやけど治さんでええなら はよ戦えっ！」
詠美「フンッ 言われなくても・・・ いい ピンク！？ アンタは ぜったい ぜったい 歌っちゃだめだからっ。わかったわねっ！？」
ピンクに対して 命令口調でピンクをにらみつける コミパグリーン
こうすれば うろたえながらも 首を縦に振るのが いつものピンクだったから。
だが この時 彼女の振った首の方向は・・・
あさひ「（ふるふるっ）・・・あの、私、・・・歌います。」
詠美「！？」
あさひ「えと その い今わかったんです、が。て、敵さんの声は 私の声と違うというか 反対で・・・だ、だから 私の歌なら・・・（ケホッ）」
詠美 「ふぉ、ふみゅっ そういうことじゃーーー今だって アンタの喉はーーー！！」
あさひ「の、殿なら 全然 だ、だいじょぶです。 さ、さっきちょっと煙で・・・（ケホ、コホ）」
詠美「・・・」
次の瞬間 グリーンは言葉につまる。
・・・彼女を見つめる ピンクの瞳に・・・
いつもは見えることもない 強い輝きを感じたから・・・
あさひ「グリーンさん、心配してくれて ありがと、ございます。 で、でも、わ、私は 力も強くないし
どんくさくて・・・せ、説明だってウマクないし、い、いつも 迷惑ばかりで 役に立てなくて・・・
わ、私にできるのは、歌うことだけで、 だから・・・」
詠美「・・・・・・・・」
あさひ「・・・だけど 私が出来ることなら 私はーーーえと だから・・・ごめんなさいっ！」
・・・グリーンの目が 敵軍勢と交戦中の仲間達のほうに 向く
・・・そして それは 結果的にピンクに背を向ける形になる・・・・・・・・
詠美「・・・なんで 謝るのよ。バカじゃないの アンタ。」
あさひ「はぅっ！？ そ、その・・・・・・」
詠美「アンタが謝る必要がないんだってばっ 役にたってない？ そんなわけないじゃない！？
アンタのアドバイスや歌で 今までなんど助かったと思ってるのよっ！？ そんなこともわからないのっ！？」
あさひ「ほ、ほぇ？」
詠美「ええ もういいわっ そこまでいうなら 勝手に歌えばいいじゃないっ！！
−−−だけど これだけは覚えておきなさいっ アンタは私の仲間っ！
これから 例え どんなことになっても ずっとずっと 大切な仲間なんだからねっ！！」
あさひ「グ、グリ−ンさん・・・」
目からあふれる ものをこらえながら ピンクは 静かに頭を下げる。
そして グリーンは その姿を見ることなく 己の最前線に向かった。
由宇「遅いで グリーン！」
瑞希「話は聞こえてたわっ 彼女が歌うなら 私達の役目はーーーわかってるわね？」
詠美「モチのロン！絶対 ピンクの歌の邪魔は させないっ！！」
戦闘員「「「ウイイイィィィーーー！」」」
・・・・・・・・
そして 再び始まる戦闘。
だが 先ほどまでとは 一つだけしかし 決定的に違うものがある。
あさひ（グリーンさん ありがとうございます。）
ピンクは ゆっくり コミレングリップを握る。
彼女の手の中でグリップは マイクに姿を変える。
あさひ「・・・ミラクルボイス、いきますっ！」
由宇「おりゃああああーーー！！」
ドドドドドドッ！ドカバキ！ ガガンッ！
戦闘員「「「「ウイイイイッ！！！」」」」
おたく横「ダナーー 虚弱きょじゃくぃーーーっダナアアアァァ！」
おたく縦「ドォォピング シャウトはぁぁ 無敵でゴザアァァーーー・・・・ルッ？？」
戦闘員「「「「ウウウイイイイイィィ・・・イッ？」」」」
そう 今まで 電波なロック調のＢＧＭの中に割りこんでくる・・・ 静かな きれいなメロディ
その声の前に 今まで鬼のごとき形相でせまっていた オ・ターク達の動きも鈍くなっていく。
詠美「チャンスッ！」
バシ！バキッ！
戦闘員「ウィイイイィィーー・・・（バタッ）」
オタク横「−−−！？ な、なんだな この歌は・・・ 力が抜けてクンダナアァ！？」
オタク縦「な、何してるでゴザルか キャラソーン！ もっと気合入れて歌えでゴザルウウウゥゥ！！」
怪人「キケイッ！！ キケキケキケエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエェェェーーーーーイッ！！」
ジャジャジャジャジャヤーーーンッ！！！
更に喉を震わせ 昂ぶる声を歌い上げるコア・オ・ターク！！
音程も テンポも 無視し 闇雲にとどろくソレは
もはや 歌ではなく騒音といってもいい。・・・しかし・・・
あさひ「〜〜〜〜♪」
戦闘員「ウウイウイウイイィー・・・ウィ！？（ガクガクッ）」
おたく横「な、何故だなッ！？ 音量は こちらの方が大きいのに なぜ彼女の歌が 聞こえてくるんダナアアアァァァ！？」
おたく縦「く！？ コミックパワーの差でゴザルというのかああぁぁぁーーー！？」
詠美 「違うわ これは 歌い手の差よっ！」
もはや 完全に戦局は破綻。このままなら コミレンジャー側の勝利に・・・
おたく縦「こうなったら 諸悪の根源をーーー ナンダーナアアアァァァ！！」
おたく横「ダナアアアァァァーーーッ！！！」
瑞希「なっ！？」
ゴロゴロゴロゴローーーッ！！
次の瞬間 ナンダーナは最後の力をこめて大きく弾んだか思うと 猛烈な回転で転がってきたっ
もちろん 目標はーーー
由宇「マズイ あの肉だるま ピンクにむかっっとる！？」
詠美「いかせないっての！ コピボン大増殺ーーーっ！！」
ヴォン！
いち早く 動いたのはグリーンであった
彼女の召還した 巨大コピー本が 再びナンダーナに目がけてーーー
おたく横「ダナァーーー！！」
バシッ！！
詠美「ふみゅ！？」
だが とまらないっ！巨大な肉の塊は 巨大なコピボンをはじき返し
近くに オ・ターク戦闘員を巻き込みながらも 突き進むっ。
おたく横「ダナアアアーーーー！！」
詠美「ふみゅーーー！！」
バッ！
ナンダーナの 進行方向に立ちふさがるグリーン。
技がダメなら力で 押し戻そうというでのあろうか
だが グリーン一人の力で押さえ込もうというのは・・・
おたく横「ムダムダムダーーダナナアアアー」
詠美「ピンクは、私がぁーーーーっ！！」
ーーーその時躍り出た一つの影がーーー
？？？「・・・ブロックッ！」
ガキン！ガガガッガ！！！
おたく横「ダ、ダナッ！？」
詠美「ふみゅ・・・ブラック！？」
彩 「・・・・・・今のうち・・・ですっ・・・」
詠美「ふみゅ？ え、えっと 今のうちに・・・って どうすればいいてのよっ」
二人がかりでも ナンダーナの回転を抑えこむので精一杯。
この攻撃を食い止めるにはーーー
瑞希「まったく。あなたは 一人で先走りすぎなのよ グリーンッ！！」
由宇「ピンクの仲間は アンタだけやないんやでっ！！」
詠美「レッドッ イエローッ！？」
そう ５つの力を一つに合わせて立ち向かう
それが 同人戦隊 コミレンジャー！！
瑞希「ミズキャーステッキ！ 釘バット モード！（グオンッ）」
由宇「ホームランッ バスタアァァ−−−ーッ！（ブオンッ）」
おたく横「だ、だな？」
瑞希、由宇「「イッケエエエエエーーーーッ！！」
ガキガキンッ！
おたく横「ダナアアアァァァーーーー・・・・ッ！？（プシュ〜・・・）」
そして くりだされたレッドとイエローのツープラトン攻撃には さしもの巨大肉だるまもかなわない。
高々と上がった 肉だるまは そのまま 空気の抜けた風船のようにしぼんでいき。
おたく横「ど、どいてなんダナアアァァァーーー！？」
おたく縦「ゴ、ゴザ！？こっちにくるなでゴザルゥゥーー！？」
ドガーンッ！
・・・狙い済ましたかのような お約束となったのであった・・・
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彩「・・・やりましたね・・・」
瑞希「ええ、完全にね。」
視線を敵怪人に合わせたまま ブラックに答えるコミパレッド
当の怪人はというと・・・
怪人「・・・・・・・・・（パクパクパク）」
おそらく 今ので限界以上の声と力を使いきってしまったのであろう。
その声は完全にかすれ、髪の毛も白髪に変わり その体も一気に老け込んだかのごとく カサカサに・・・
・・・ジャァ〜ン・・・・・・・・・
最後にギターを一回鳴らし コア・オ・タークは その場に崩れていく。
そして 怪人の声の副作用であろう
残りのオ・ターク戦闘員たちも同様に 崩れていくのが見える。
詠美「・・・ま、ったく・・・ 今回は エライ目にあったわ・・・（ハァ、ハァ）」
由宇「自業自得や 意地をはって 怪我をしたまま戦おうするから こんな目に会うんや。」
瑞希「今度こそ ピンクに治してもらいなさ・・・・・・・ピンク？」
そこには 先ほどまで熱唱していた 今回最大の功労者の姿はいない。
彼女達の目は 彼女の姿を求めさまよい・・・そして 驚愕する
詠美「・・・・・・・・・・ピン、ピンクッ！？・・・」
・・・コミパピンク こと 桜井あさひ・・・
・・・・彼女は、４人から 少しだけ離れた場所で・・・
・・・自分の喉を押さえたまま 倒れていたのだ・・・
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〜コミレンジャー 第１６話 その４ 完 次回 その５につづく 〜