エマジェシーコールの内容は ほぼ予想どおりだった。
『東京都の某ハロウィンイベント会場において ハラジロシスターズが乱入、直ちに出撃、撃退せよ。』
指令どおり すみやかに 現場に向かう コミパレッドこと高瀬瑞希
「もう 遅いわよっ レッドッ！。なに やってたのよっ？]
だが、どうやら 今回は瑞希が一番出遅れたらしい
彼女が到着した時には、すでに前哨戦は終了し、
辺りに ガラクタにが散乱していた。
「あら〜 毎度の頃ながら 戦闘員は不甲斐無いですぅ〜〜っ。」
「うぅ・・・お約束ながら キツイね。ミーホォ どうする？」
「マーユッ 泣き言いわないっ！まだまだ 勝負はこれからよ！」
残っているのは ほんの数体のオ・ターク戦闘員と おなじみの敵幹部三人娘。
「じゃあ ５人揃ったことだし いつものヤツいくわよ！」
ともかく、 グリーンの掛け声で ５人が横一列並んだ。
そう、それは おなじみのーーーーー
「コミパ レッド！」
「コミパ・・・ブラック」
「コミパ イエロォー！」
「コミパ グリーン！」
「コミパ ダーク☆」
「「「「「5人揃って・・・・・」」」」」
「「「「「同人戦隊 コミレンジャーーーー！！！」」」」」
バァァァーーン！！！
･･････・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・あれっ？」
「「「「コミパ ダァァァァークゥッ？？」」」」
「にゃはは☆ 一度 やってみたかったんだよね〜 コ・レ☆」
同人戦隊コミレンジャー 番外編
「Halloween ｏｆ the Dark 」
＝シーン2 ＝
「ふみゅーー！？ ピンクが コミパダークに 二段変身！？」
「なわけあるかいっ！にしても、いくらなんでも登場が早すぎやないか？コスね〜ちゃん」
「にゃはは〜 ちょうど、レッドちゃんの家に お邪魔しちゃってたもんで。」
「なに？レッドとアンタ いつの間に ソンナ関係に？」
「いや その子が 勝手に家に来ただけだし。・・・それよりピンクは？」
「・・・・・・（くぃくぃ）・・・・ソコに・・・」
レッドの 服の袖をひっぱりながら 指を差すブラック
・・・ ピンクは 隅っこで膝を抱えて蹲っていた。
「あぅ〜・・・・わ、私、とうとう チェンジですか？ レギュラー降板なのですか〜？？（くすんっ）」
「え？ い、いやぁ〜 そんなつもりじゃ なかっただったんだけど・・・」
「お、落ち着いて ピンク。彼女も悪気は なかったんだから・・・多分・・・。」
「・・・・・・（ポンポン）」
「あ〜ん・・・ ピンクちゃん ごめ〜んっ コノとおぉりっ！ 今度パフェおごってちゃうからっ！」
「えぐっ えぐっ・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・
落ち込むコミパピンクに
ダークは 両手で拝んで 平謝り。
レッドとブラックは 軽く肩を叩いて なだめる
・・・戦闘中とは とても思えない光景である・・・
「ぐぬぅ〜 アイツラ またボク達のこと 無視しちゃってるよぉ」
「残ってた戦闘員も しっかり倒しているのが マタ屈辱ですぅ〜」
「アンタ達、このあたしたちを舐めるのも いい加減にしなさいよっ！」
「同感やな。なら、アンタラも前菜だけやなく そろそろメインデッシュを出したらどや？
どうせ その辺に隠しとるんやろ？かしまし娘」
「ふみゅ？ アイツラ戦闘中に盗みぐい？」
・・・グリーンのボケは 軽くスルーするとして・・・
イエローのいうメインデッシュとは 怪人コア・オ・タークのことである。
ちなみに 前菜は オ・ターク戦闘員を指していたので 念のため
「かしまし 言うなぁっ。今回の怪人は 本当に一味違うんだからっ
さぁ、コア・オ・ターク『パティグッズ』！イッツ ア ショータイムよ！ 」
ボンッ！
「キィーキキキキッ！」
煙ととも現れたのは カボチャ頭の怪人だった。
ど派手なタキシードに身を包んだ姿は 今回のイベント舞台に見事なまでに溶け込んでいる。
そして 怪人はコミレンジャー６人の姿を確認すると・・・
「キキキッ、キィ〜〜」
帽子をはずし、恭しくお辞儀をしてきた。
「・・・なんか やけに礼儀正しいコア・オ・タークね？」
「気いつけや レッド。この手のヤツほど えげつない技使うてくるで。」
「そういうことね。 ほらっ、ピンクも いつまでも落ちこんどらんで行くわよっ！」
「はぅっ！？り、了解です グリーンさんっ」
たまに（？）は脱線をするものの
気持ちの切り替えの早いところが 彼女達のいいところである。
ピンクも復活し 改めて体制を立て直す コミレンジャー
「キィ！？・・・キキキキキィ〜〜・・・・」
ところが今度は怪人の方の様子がおかしい
まるで 悲しんでいるかのように。顔を両手で覆って うなだれてしまった・・・
「ふみゅ？ 今度はアッチが ピンクみたいに」
「はぁぅっ！？」
「ひょっとして さっきのイエローちゃんの台詞に 傷ついたのカモ〜？」
「ウチのせいや言うんかい。コスねぇちゃん」
「・・・・・・・・・・・あの・・・これ・・・チャンス では・・・？」
「ーー！？そ、そうよ ナニしてんのよ 皆 いくわよっ！」
ブラックのツッコミで 我を取り戻し、 一斉に迫る ６人ーーー
ーーーだが、それこそ 怪人の罠だったのだっ！！
「ーーーキイイイィィィー！！」（ピカッ！！！）
「「「「「「「！！？？？」」」」」」
突如 顔をあげた怪人の目から発せられる強烈なフラッシュ！
完全に不意を疲れた 彼女達は防ぐこともかなわず そのまま光に飲み込まれていくーーーー・・・
･･･・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
「にゃはは〜 失敗失敗。コスの癖で フラッシュには ついつい目線向けちゃうんだよねぇ」
バツの悪そうに 頭を掻いてるコミパダーク
ーーが、周囲には、彼女の言い訳に耳を傾ける者・・・というよりも誰の姿もいない。
・・・今、彼女は不可思議な世界に立っていた。・・・
黄色い空には ところどころに 真っ青な穴が空いており、大地は紅白のチェック模様。
周囲には 大小 様々なカボチャのランプが飛び回り。例の奇怪な笑い声を立てている。
どこを どうみても 地球上の世界にはみえない。
「・・・あっちゃ〜 こりゃマジにミスちゃった？パーペキ敵の術中ってカンジ〜」
そんな彼女のところに コロコロ転がってくる 一個のカボチャ。
そのカボチャから ニョキニョキ手を足が生え、先ほどの怪人の姿にかわる。
「キキキキキーーーッ！！」
どこからともなく ステッキと取り出すと それを剣のように構え ダークにせまるっ。
「おやおや〜。もしかして キミは一対一なら勝てると思っているのかにゃーーーっと☆」
悠然と構えた彼女の両腕に 蒼き炎が宿る。
自身のコミックパワーを蒼炎に変えて 高速で敵に打ち込み 粉砕する。
それこそ コミパダークの得意技『幻光拳 翔の型』
シュンッ！
そして 今回も高速ジャブの三連撃を 怪人の顔に繰り出す。
「キキキッ！（シュオン）」
「ーーありゃっ！？」
ーーーだが ダークの攻撃は 見事に空振り。
怪人は華麗に避けると どこからともなくステッキを取り出し 振り回す。
ズバババババッ！
「なっ！？おお おっとぉ！？」
次々と繰り出す敵の攻撃に 緩んでいた彼女の顔も引きしまる。
「キキキキキキッ！！」
「わわ、わぁっと！？」
たまらず 遠くに逃れる コミパダーク。
どうやら あのステッキは見た目よりも切れ味が鋭いらしい。
避けきれなかったマントの裾には 深いキレコミがーーーっ
「キキキーッ キキッキッ！！」（ヴオン！）
ーーーしかも 怪人の攻撃はまだまだ止まらない
掲げた杖の先に黒い火花が集まると ダークに向かって放出されるっ！！！
「！？ちょっ マズーー・・・・ッ！！！」
バリバリバリバリ！！！！！！
・・・・・・・・・・
「・・・キキキ？？」
避けきれず 両腕を交差しブロックしていた。
受けた手甲部が砕けているが たいした問題ではない。
『翔の型』で強化されてなければ 腕ごと砕けていたかもしれないのだから。
「イチチチ・・・ーーーいやぁ〜 なるほど、こりゃぁ、イエローちゃんの言うとおりだわ。」
・・・もはや 彼女の顔には 余裕の笑みはなかった。
既にその構えには 一部の隙もなく、その瞳に 宿るのは 輝く闘気。
「・・・えげつないこと してくれちゃって・・・ちょ〜っと 私も キレちゃったかも〜・・・」
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