同人戦隊コミレンジャー 第２１話「白銀（シロガネ）の少女」中編
−『ハラジロ シスターズ』の本拠地 シメキリ・オトス城―
＝ハラジロシスターズ 幹部 ：通称『闘神のラ・オー』＝
総統カリスマンと同等・・いやそれすら凌ぐ力を持つと言われるも、
外界へと赴くことを許されなかった 最強の戦士「ラ・オー」。
だが今・・その長き封印を破り ついにその姿を現す・・・
雄蔵「・・・何のようだ？ カリスマン」
大志「フッ・・・なに たいしたことではない
貴様に ある小娘を捕獲して もらいたいのだよ。」
雄蔵「・・・下らぬ・・・」
・・・ズン・・・
オタク縦「ど、どちらへ行かれるのござるか？ ラ・オー様！？」
雄蔵 「・・・その程度の雑務 うぬらで 始末しろ・・・
つまらぬことで俺を呼ぶなっ カリスマン！」
ズンッズンッズンッ・・・
ミーホ 「お、お待ちください ラ・オー様っ・・・」
大志 「小娘の名は・・・『立川 郁美』」
雄蔵 「（ピクッ！？）」
少女の名を聞いた時 男の動きが止まる・・・
大志「知っての通り 彼女は素晴らしいパワーの持ち主でな、
ココにいる者どもでは 全く相手にならないのだよ」
雄蔵「・・・・・・」
大志「では頼んだぞ マイ同志（ニヤッ）」
雄蔵「・・・フンッ・・・」
ズン・・・ズン・・・ズン・・・・・・
美穂 「カリスマン様 よろしいのですか？ 本当にあの方に任せても？」
大志 「かまわん 奴ならば 郁美を連れ戻すであろう（ニヤニヤ）」
美穂 「で、ですが 主であるカリスマン様に対し あのような態度は・・・」
大志 「礼儀作法のことか？ フッ、そんなもの 奴には期待しておらぬ。
ようは 使えれば良いのだよ ミーホ。
我輩の親愛なる『同志』として・・・そして忠実に動く『兵器』としてなっ
クククッ・・・フハハハハハーーーッ！」
美穂 「・・・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
雄蔵「・・・郁美・・・」
― １１時 頃： 塚本 印刷所 ―
プルルルル・・・プルルルル・・・
ガチャッ
千紗「はいです。塚本印刷ですぅ。」
南 『まあまあ 千紗ちゃん まだ家におられたのですね？』
千紗「にゃ？ 博士のお姉さんですか？」
南 『はい そうですよ♪ 今日は いつまでたっても 現れないので
また迷子になったかと心配しましたよ』
う〜ん、病気や遅刻ではなく 迷子の心配をされるとは・・・さすが千紗ちゃん（笑）
千紗「にゃああああっ！ そうでしたぁ〜！ 千紗今日は色々あって
お仕事を すっかり忘れてしまっていたですよぉ〜（涙）」
南 「あらあら そうだったんですか、それは大変でしたね、
（↑理由は聞かなくてもいいのですか？ 南さん（汗））
でしたら 千紗ちゃんは 今日はお休みということで よろしいですか？」
千紗「はいです。 ごめんなさいです お姉さん」
南 「はい わかりました これからは気を付けてくださいね
次に無断欠勤しましたら リストラの対象にしてしまいますからね♪」（チーン♪）
千紗「に、にやああああ〜（汗）」
南さんの 最後のセリフに怯える 千紗ちゃん
無理もありません。なにしろ コミックＺでのバイト代は
塚本家にとっても重要な収入源なのですから・・・
郁美「・・・千紗さん、どうも すみませんでした（ペコリ）」
千紗「にゃにゃ？ お姉さんが どうして謝るのですか？」
郁美「だ、だって 私の・・・私の看病のせいで千紗さんが・・・」
千紗「お姉さんは 悪いことをしていないのですから 謝る必要はないですよ。
さて バイトの仕事は休みになってしまったですから
今日の千紗は 印刷所のお手伝いをするです♪」
郁美「千紗さん・・・」
千紗「ですからお姉さんは もう少し千紗のお布団で寝ていてくださいです。」
郁美「い、いえ私も お手伝いします。 休ませて頂いたお礼です。
それ位はさせてください」
千紗「にゃあああ♪嬉しいですぅ お姉さんは いい人ですね♪」
郁美「そ、そんな（照）千紗さんの方が・・・」
千紗「それでは 一緒に頑張りましょうです♪」
郁美「は、はいっ♪」
― 午後１時ごろ 落雷跡 周辺 ―
さて 澤田司令官より 不可解な落雷の調査指令を受けた コミレンジャー。
現場に到着した 彼女達は 早速 瑞希と あさひちゃん、
由宇と詠美と彩ちゃんの二手に別れて 辺りの 調査を開始していた
・・・のだが・・・
瑞希 「ふぅ〜・・・まだまだ 外は暑いわね〜（パタパタッ）」
と話しつつ シャツの襟刳を広げ 掌で胸元に風を送るのは レッドの瑞希
（↑こらこら 少し はしたないぞ 瑞希（汗））
あさひ「こ、暦では秋・・・ですけどね・・・（パタパタッ）」
こちらは ピーチの描かれたうちわ（夏コミで購入）で扇いでいるのは
ピンクの あさひちゃん
あさひ「・・・な、なかなか見つからないですね。その、情報が（汗）」
瑞希 「う〜ん、時間は深夜だし 場所も住宅街から 少し離れているから
目撃者もいないみたいだし・・・」
そう 調査から数時間経っているのだが なかなか有力な情報が
手に入らない。彼女達にも疲れが見え始めていた・・・
あさひ「・・・・・・（はぁ〜）・・・」
瑞希 「だ・・・大丈夫よ 桜井さん。捜査は まだ始まったばかり、
色々な人に聞いていけば そのうち なにか わかるって」
あさひ「そ・・・そうですね、はい」
瑞希 「あっ、あそこを歩いている人にも聞いてみようか？
（タッタッタッ・・）
すみませ〜ん ちょっとよろしいですか？」
？？ 「んっ？何か用・・・」
瑞希の呼びかけに 振り向いた その男は・・・
瑞希 「えっ？ か、和樹っ！？」
和樹 「なっ！？ 瑞希！？」
あさひ「和樹さん？そ、その・・・おはようございます♪」
和樹 「あさひちゃんまで・・・どうしたんだ こんな所で？」
瑞希 「和樹こそ なんでこんな所に？」
和樹 「俺は これから千紗ちゃん所に これを持ってくところだけど？」
と言いつつ 瑞希達に大きな封筒を見せる和樹。
あさひ「そ、それは・・・新作ですね♪」
和樹 「そのとおりっ 出来たてのホヤホヤだぜっ。」
瑞希 「そっか・・・もうすぐコミパだったわね。」
あさひ「あ、あの 読んでもよろしい・・・でしょうか？」
和樹 「う〜ん そうさせてあげたいのは やまやまなんだけど
今日は入稿日で 早く印刷所に持っていかないといけないんだ。
ごめんね あさひちゃん」
あさひ「そ・・・そうですね、ごめんなさい・・・わたし
わがまま･･ですよね・・（がっくり）」
和樹 「ぐっ！（そんなに落ち込まれると すごい罪悪感が・・・（汗））」
瑞希 「・・・ちょっと和樹っ 少しぐらい なんとかならないの？」
和樹 「う、う〜ん、でも こっちも 〆切ギリギリで・・・（汗）
あっ そうだっ！
だったら これから一緒に印刷所に行かないかい？
そこで 俺の作品を読めば問題ないと思うし」
あさひ「えっ？あの・・・その・・・いいのですか？」
瑞希 「ちょっと 駄目よ桜井さん。私達はまだ任務中なんだから」
和樹 「はっ 任務？一体 何をやってるんだ 瑞希？」
瑞希 「・・・あっ！（大汗）」
慌てて自分の口を塞いでしまう瑞希、コミレンジャーとして自分が
活躍していることは 和樹には秘密なのだ。
（と 瑞希は そう思っていた）
瑞希 「・・・そ、そうよねっ それはいい考えよっ♪（汗）
私達 ちょうど暇だし行ってみましょ 桜井さん」
あさひ「え？ あ・・・はい そうですね し・・・仕事なんて
ありませんし 行きましょう 瑞希さん」
和樹 「いや さっき任務が どうとかって・・・」
ガシッ！！
瑞希 「さ、さあ そうと決まったら急ぐわよ 和樹っ！」
和樹 「いててっ！、チョット待て瑞希 そんなに引っ張る・・・なぁああ〜っ！？」
ズズズドドドッ！！・・・
瑞希は和樹の手をつかむと同時に 印刷所へと一目散に走り出した。
和樹を市中引き回しの刑にしながら・・・（爆）
・・・・・・・・・・・・・・
あさひ「・・・あのその・・・まって・・・」
タッタッタッ・・・
―午後１時５分頃 塚本印刷所前―
瑞希 「さ、着いたわよ 和樹」
和樹 「・・・」
返事が無い。どうやら ただの屍のようだ。（笑）
瑞希 「・・・なに ズタボロになってるのよ アンタ？」
和樹 「お，お前が 引きずりまわしたからに 決まってるじゃねえか！この怪力娘！（怒）」
瑞希 「なっ・・・誰が怪力娘よっ こ〜んな か弱き乙女にむかってっ！（怒）」
和樹 「えっ？ 乙女？ どこにいるのかな〜？（キョロキョロ）」
瑞希 「こ、こいつ〜っ（プルプル・・）」
（タッタッタッ・・）←足音
あさひ「ハァ、ハァ、こ、ここが印刷所・・・ですか」
和樹 「あ、ゴメンね あさひちゃん。 置いきぼりに してしまって。
瑞希っ お前のせいだぞ 全く・・・」
瑞希 「フンだ。コイツの作品を読んだら とっとと帰るわよ 桜井さん」
あさひ「・・・や・やっぱり 仲がよろしいのですね・・・お二人は・・・」
和樹 「へっ？ 何を言ってるんだい？。」
瑞希 「そうよっ この状況をみて どうして・・・」
あさひ「だ・・・だって 二人とも手を・・・」
瑞希 和樹「「手？」」
同時に自分の手を見る 和樹と瑞希・・・その手は 互いの手を しっかり握り締め・・・
瑞希 「（バッ！）い、いつまで 手をつないでるのよ バカッ！（赤面）」
和樹 「さ、先につかんだのは 瑞希だろうがっ！」
瑞希 「ぐっ、で、でも その後わたしの手を握っていたのは アンタでしょっ！？」
和樹 「い〜やっ！ お前が 俺の手を離さなかったから・・・」
瑞希 「違うわよっ アンタが私の手を・・・」
あさひ「あ、あの・・・こんな所で 痴話ゲンカは・・・」
和樹、瑞希「「痴話ゲンカじゃないっ！」」
あさひ「ひぃっ！ ご、ごめんなさいっ（涙）」
・・・ガラガラガラ・・・（←戸を開ける音）
千紗 「にゃあああっ！ やっぱりお兄さんとお姉さんです〜♪」
瑞希 「千紗ちゃん！？ なんだ 今日はココにいたのね？」
あさひ「おはようございます 千紗ちゃん」
千紗 「こんにちはです お姉さんの皆さん。 お兄さん 今日は入稿ですね」
和樹 「ああ、それじゃよろしく頼むよ 千紗ちゃん」
千紗 「はい 任せてくださいです。千紗たち 頑張って入稿するですよ♪」
和樹 「千紗たち？ 今日は 他にも誰かいるのかい？
千紗ちゃんの お父さんとか・・・」
千紗 「違いますですよ、お兄さん。
今日は 行き倒れのお姉さんも 手伝ってくれてるのです。」
瑞希 「行き倒れの お姉さん？」
トテテテテ・・（←足音）
郁美 「千紗さ〜ん 次は何を・・・あっ お客様ですか？
はじめまして 私 本日 塚本印刷所のお手伝いしております。
立川郁美と申します（ペコリ）」
瑞希 「あっ・・・はじめまして。 私は高瀬 瑞希。
千紗ちゃんとは お友達なの。よろしくね」
あさひ「え・・・その・・・桜井です・・・はじめまして（ペコリ）」
和樹 「・・・・・・」
瑞希 「こらっ なにボーっとしてんのよっ アンタも挨拶を・・・」
和樹 「あっ、えっと、は、はじめまして（汗）
・・・（なぜだっ？ なぜ彼女が こんな所に！？）」
郁美 「？？」
― 同時刻 塚本印刷所付近 −
ズン・・・ズン・・・ズン・・・
雄蔵 「・・・・・・」