同人戦隊コミレンジャー第9話（中後編）
〜１４：00 塚本 印刷所内 〜
裏で ハラジロシスターズが暗躍している ホホメスの同人誌 贋作販売事件、
コミレンジャー達は 事件の手がかりをさぐるため、現在 塚本印刷所内の経理室（兼 台所）に到着していた。
千紗 「にゃぁ・・・この注文書は違うです〜。これも・・・」
（バサッバサッ）
千紗 「にゃあ！？ 注文伝票がちらばってしまったです〜！？」
瑞希 「千紗ちゃん、やっぱり 私達も 調べようか？」
千紗 「いいえ これは千紗の仕事ですっ。 千紗頑張って 悪い注文書を見つけますですから、お姉さん達はそこで 休んでいてくださいです☆」」
瑞希 「だけど・・・」
由宇 「まぁまぁ 千紗ちぃも ああいっとることやし、ウチらは茶でもしばいて まっとろやないか☆」
瑞希 「・・・う、うん・・・」
・・・ズズズズズ・・・・
あさひ 「あ、あのでもその・・・ほ、ほほ本当に 見つかるのでしょうか？その 贋作の注文書は・・・」
詠美 「はぁっ？ アンタが調べろって 言ったんじゃないのよっ！」
あさひ 「え？ ええ そ、そうなのですけど・・・その・・・」
由宇 「まあ なにもせんと基地内で唸っているよりは 何ぼかましや。 言ってみれば『当たってくだけろ』やな♪」
彩 「・・・くだけるのですか？」
・・・ズズズズズ・・・
あさひ 「は、はぅ・・・（涙）」
瑞希 「だ、大丈夫よ 桜井さんっ（汗） も、もしも ココで見つからなかったとしても 印刷所は他にもあるわけだしーー」
由宇 「そ、そうやで あさぴー！ 根気よく 印刷所をまわっていけば いずれ目当てのもんが・・・」
千紗 「にゃ♪ ありましたですよ お姉さん♪」
ガタンッ！？
あさひ「ほ、ほんとうですか？ 千紗さん！？」
千紗 「はいです♪ ここに ホホメスさんのお名前が書いてアルです♪」
千紗より 手渡された注文書を手にとり確認する瑞希。 確かに、作者名の欄に「ホホメス」の名が記されていた。
由宇 「ビンゴ♪ でかしたで千紗ちぃっ☆・・・んで 住所とか連絡方法はドコになっとん？」
瑞希 「ちょっと待ってね、えっと〜・・・」
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代表者本名 ：匿名きぼ〜ん
住所 ：東京のどこかでゴザル【爆】
電話番号 ：軍事機密なんダナ〜（ｗ
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・・・・・・・
瑞希「・・・ち、千紗ちゃん？」
千紗「にゃ？」
瑞希「ほんとに こんな注文書で依頼を受けていたの？（汗）」
千紗「はいです♪ お客様は神様です☆ 原稿とお金をいただければ 千紗たちは 頑張って印刷するですよ♪」
瑞希「・・・・・・（汗）」
・・・塚本印刷所の経営方針に そとはかとない危うさを感じる 瑞希たちでした（＾＾；；）
詠美 「そんなことより どうすんのよ！？折角手がかりが見つかったっていうのに、これじゃあ何もわかんないじゃないっ！？」
彩 「（ふるふる）そんなこと・・・ないです。」
詠美 「ふみゅ？」
由宇 「わからんのか？ 依頼したちゅうことは、奴らはココに原稿を収めに来るんやろ？ だったら そん時に・・・」
詠美 「な、なるほど・・・（汗） そういうことなら・・・」
（ビシッ）
詠美 「ちょっと そこの座敷わらしっ！ はやく コイツラの来る日を教えなさいっ！」
千紗 「にゃ？？ 入稿締切日ですか？ えっとですね〜・・・」
♪ピンポーン♪
と ちょうど その時 印刷所の来客を告げるベルの音が。
何気なく覗き込んだ彼女達の目に映ったのは・・・
おたく縦「たのも〜、でゴザル。 この原稿の印刷を所望するでゴ・・・ザ・・・」
おたく横「？ ど、どうかしたんダ・・・ナ・・・」
瑞希達「「・・・・・・」」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
千紗 「にゃ、ちょうど今日でした☆」
〜１４：３０頃 何処かの採掘場〜
ここは 東京のとある場所の採掘場・・・
山が切り開かれ、剥き出しの崖と岩が散乱するこの場所に、一軒のプレハブ小屋があった。
小屋の中は 業務用の机が４つ、
机の上にあるものは 原稿用紙や トーンの切れ端 ケシゴムのくず
そして 突っ伏した状態で倒れている 三人の娘達・・・
つまり、つい先ほどまで原稿執筆という修羅場が展開されていたというわけですね。（汗）
と、そこに・・・
ドタドタドタ・・・・・・バタンッ！
オタク縦「 ハァ、ハァ、ハァ、」
オタク横「「ゼェ、ゼェ、ゼェ」
勢いよく 扉を開けて 二人の男がなだれ込んできた。
印刷所から 命からがら逃げ帰ってきた ゴッザールとナンダーナである。
オタク縦「（ハァハァ）な、なんで バレたのでござるか〜っ！？」
オタク横「ほ、ほんと おかしいんだな〜！？ ばれないように とってもマイナーで寂れている印刷所を選んだはずなのだな！？」
まあ、その寂れた印刷所こそが 彼女等の一番の得意先だいうとは、彼らが知る由もないですからね。（汗）
そして その物音に反応し、机に突っ伏していいた三人も ゆっくりと顔を持ち上げはじめた。
その顔には 徹夜明けの為か 充血した目とクマが 現れている。
まゆ 「うみゅ〜・・・ねむいよ〜〜」
夕香 「ふぁぁ〜〜・・・なんですの〜一体〜？」
美穂 「もぉ なんなのよぉ？ うるさくて寝むれないじゃない〜」
そう、彼女達もまたハラジロシスターズの幹部達の三人組 『クリスタルグリッターズ』なのです。
オタク縦「そ、それどころで ないでゴザルヨ！」
オタク横「ま、また 奴等に原稿を取られてしまったんダナ〜」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
三人娘 「なんですってぇぇぇぇぇーーーっ！！？」
ドガガガーーーーンッ！！
オタク縦「ゴザァァァーー！？」
オタク横「ダナァァァーー！？」
次の瞬間 爆音と共に 小屋の外まで吹き飛ばされるゴッザール＆ナンダーナ。
夕香 「ぶぅぅぅぅっ ひどいですわぁぁ〜〜！」
まゆ 「折角、描きなおした ボク達の原稿ぅぅぅーーっ」
オタク縦「ち、違うでゴザル！ 悪いのは拙者達でなく コミレンジャー・・・」
美穂 「あんたたちぃっ！ 覚悟は出来ているのでしょうねぇぇぇーーーっ！？」
オタクズ「「ひぃぃぃ〜〜っ！？」」
まさに鬼のような形相で迫り来る、ハラジロシスターズの『三大女幹部』
それに対し、さながら蛇に睨まれたイボガエルのごとく ちじこまる『二小男幹部』（＾＾；）
このまま 彼ら二人は 彼女達によって 八つ裂きにされてしまう・・・かに見えた
だが その時
？？？「コピボン 大増殺ーーーっ！！」
ドドドドド−−−−ンッ！！！
一同「え？ な、なんなの？？」
突然の叫び声 轟音に驚いて 振り返った幹部達の目に映ったものは、
跡形もなく潰されてしまったプレハブ仕事場の姿と、
そした更にその後ろにはーーー
瑞希 「ようやく見つけただしたわよ！ ハラジロシスターズ！」
由宇 「おとなしゅう 観念するんやなっ！」
オタク縦「コ、コミレンジャぁぁぁぁぁ〜！？」
オタク横「ど、どうしてココがバレたんだな？」
あさひ 「え、えっと すみません その・・・後をつけてきました（ペコリ）」
律儀に頭を下げてピンクが答える。
美穂 「ア・ン・タ・タ・チィィィィッィィーーーッ！」
オタクズ「ひぃぃぃ〜っ！？」
まゆ 「まって 仲間割れしてる場合じゃないわよ ミーホ！ ボク達 どうすればいいのよ！？」
夕香 「そうよね〜、今回は戦闘員のみなさんも連れて来ていませんし〜・・・」
美穂 「うぐぐ・・・こうなったら 最後の手段よっ！ ゴッザール！ナンダーナ！ アイツを出しなさい！」
おたく縦「え？ アイツって ひょっとして 『ゴゥスト＝ライターン』のことでゴザルか？」
おたく横「で、でも アイツなんか だしても・・・・」
美穂 「ハ・ヤ・ク・ 出せぇぇぇーーーっ！！！」
オタクズ「「は、はいぃぃぃぃ〜〜っ！」
怯えながら ゴッザールは懐に手を入れたかと思うと そこから 一冊の古本を とりだした。
詠美 「？なに なに？ その ボロッチィ本は♪ そんなので 一体どうするつもりなの〜？」
彩 「！？（ふるふるふる）・・・違いますっ！」
詠美 「ふみゅ？」
あさひ「！？ ああああれっ！ホ・ホ・ホホホホメスの本です！」
瑞希 「えっ？ ということは アレが本物のーーー」
オタク横「で、でるんだな！ コア・オ・ターク『ゴゥスト＝ライターン』！！！」
バササッ！！
次の瞬間、ナンダーナの手によって 空高く舞い上がった『幻の同人誌』は、
ページが取れてバラバラに なったかと思うと・・・
ビュウウウウ〜〜！！
突如 竜巻が舞い上がり バラバラのページは なんと人の形を作り始めたのであった！
詠美「え？ なに？なに？なによ あれっ！？」
由宇「ちっ、あいつら よりにもよって・・・『幻の同人誌』を怪人化してたんやっ！！」
ズシャッ！
そして 竜巻が収まった時には、既に同人誌の形はなく、変わりにミイラ男のようなバケモノが うごめいていた・・・
怪人「モシャァァ・・・・」
美穂「 さぁ、そいつらを蹴散らしておしまいっ！ コア・オ・ターク『ゴゥスト＝ライターン』！」
怪人「モシャァァァァーーーッ！！」
ビューーーュッ！
幹部ミーホの掛け声に順じ、包帯をなびかせながら一気に突っ込んでくるコア・オ・ターク！
瑞希「みんな！ くるわよっ！」
あさひ「え？ででででも あの あれ幻の同人誌・・・」
詠美 「なに言ってんのよ！ 元が何でも敵は敵！くらいなさいっ スケブーメランッ！」
ヴヲン！！
対するグリーンの手から放たれたスケブーメランは、うなりを あげながら一直線に敵に向かっていった。 そして！
ズシャァッ！！
怪人「モ、モシャァァァ〜〜・・・・・・・・（バタッ）」
ブーメランは怪人を真っ二つに引き裂き、
シュゥゥゥ・・・・
・・・怪人は、元のばらけた本に戻っていったのであった・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
瑞希 「・・・」
由宇 「・・・」
彩 「・・・」
あさひ 「・・・ほ、ほぇ？（汗）」
詠美 「ふふふ〜んだ♪ みたみたみた〜？ このグリーンちゃんさまの じ・つ・りょ・く♪」
その予想だにもしないほどの あっけない幕切に対し、目が点状態の （グリーンを除く）コミレンジャー
もちろん ハラジロシスターズ側のほうも・・・
夕香 「・・・」
まゆ 「・・・」
美穂 「・・・・・・・・・どうなってんの？ これ？」
オタク縦「（コホン）つまりでござるな。 もともと『ゴゥスト＝ライターン』はホホメスそっくりな同人誌を執筆させるのため『だけ』に
生み出された怪人だったのでござる。」
オタク横「だ、だから 戦闘力は人間並・・・オ・ターク並の力しか持っていなかっただな〜（ウンウン）」
・・・・・・・・・・・
美穂「それを はやく言え〜〜っ！！！」
ドカバキバキ！！！
オタク縦「い、言おうとでゴザル〜〜ッ！？」
オタク横「ヘ、ヘルプミーだなぁぁ〜〜（ＴＯＴ）」
・・・・・・・・・・・・
瑞希 「えっと・・・じゃあ 今回の任務は終了ということで、（汗）」
あさひ「そ、そうですね これで 贋作が二度と作れなくなったわけですし・・・」
詠美 「そうよ♪ これも全てグリーンちゃんさまのカレーな活躍で・・・」
由宇 「ほな、司令や牧やんの所へ 帰ろっか？」
彩 （コクコク）
こうして 壮絶なる 敵側の仲間割れの現場を尻目に、悠然と引き返してくコミレンジャーであった・・・
・・・かと見えたが・・・
夕香「ブッブッ〜、そう思うのは ちょっと早いですわよ〜」
ピタッ！？
だが、ハラジロシスターズの一人 ユーカの言葉が、そんな彼女達の足を引きとめた。
由宇 「あん？ 姉ちゃん、そりゃ どういう意味や？」
夕香 「それはですねぇ〜・・・ナンダーナ、ゴッザール、『アレ』の出番ですわ☆」
美穂 「・・・『アレ』？」
オタク縦「なるほど そういうことでござったか！」
オタク横「わ、わかったんだな！！」
そのとたん、ミーホの鉄拳制裁から逃れた オタク二人組は・・・・
ピ〜ヒャララ〜 プ〜ヒャララ〜♪
突如怪しげなダンスをおどりはじめた。
瑞希「んっ？」
由宇「なんや なんや？」
詠美「ふ、ふみゅ？」
彩 「・・・・・・・？」
いきなりの不可解な彼らの行動を 呆然と見つめる彼女達。そう、皆すっかり 忘れていたのである。
あさひ「！？ い、いいいけないです！この踊りはーーー」
踊りの後に生み出される 二人の特殊能力のことを！！
オタクズ「ぬぅぅぅぅ〜りゃっ！ 桃色毒電波ーーーーッ！！」
【後編に続きます】
ＨＯＭＥ