プロローグ

・・・時は　現在　2000年代・・・
科学は　さらなる進歩を続け
人類が さらなる繁栄を求めた時代・・・

・・・　そして・・・
異質なる　脅威に脅かされていた時代・・・

そう　たとえば　この　一見　静けさを多々酔わせる　穏やかな海・・・　
・・・　だが　この　海中深くにも　
　
闇は静かに、確実に進行していた・・・

・・・・・・・・・・・・・

『・・・デッ。　フインビー01　ヨリ　入電。　ガオン発見　ガオン発見』

抑揚のない　無気質な声が　静かな館内に響く

声はロボットのものであった。
感情も知性も持たず　ただ命令をこなすために　創られた自立性作業装置
そして　彼らが命令に従うということは
命令する存在がいるということになる・・・

「おおおっ！ようやく　見つけただか！　兄者！　見つかっだぞっ」
「そう　はやるでないわ　ガラギャよ。　　して　ヤツはどこだ？」

『デッ！ガオン　現在　西海域ヲ移動　日本領土ニ　向かい逃走中　デス。』　

もっとも　その生き物は　人間ではなかった。
人と同じ　二本の腕と足を備え　
人と近い知性をもち　人と同じ　言葉を用いながら
人とは相容れぬ　容貌を持つ生命体

・・・化物・・・　

それが　彼等を　表す最適な表現である　

「現在　フインビー　01　03　04　追撃中　
デスガ　ガオン　トノ　距離縮マラズ。コノママダト　ガオン日本上陸。』

「ど、どうするだ　兄者！？　このまま　陸地に　上がられだら・・・」
「ヒッヒッヒッ。このままでは　我らも追えんとみたか・・・
案ずる出ないっ。　長距離飛行魚雷準備っ　目標　逃亡獣　ガオンっ！　」
『デッ！！』

「兄者！？　アイヅ　生がして捕まえるじゃ　なかったが？」
「ヒッヒッ　無傷で捕まえろとは　言われとらんわ。
それに　万が一　くたばったとしても、それは不慮の事故と言うもの　
我らの落ち度ではないわ。」

「デッ！飛行魚雷、発射！！」

ゴオッ！

海中より　放たれた　無数のミサイル
それらは　海上に飛び出し　外れることなく

!?

　ドガガガーーン!!


「ディッ　飛行魚雷　全弾命中　確認」
「おお　爆発だ　爆発だ　これは　アイツもコナゴナだ」
「なんじゃ　意外にあっさり　片が　つきおったか。　
まあ　よい。　フインビー三機に　回収させよ
この際　ガオンの残骸でも　かまわんじゃろ。」
「ディーーッ」

科学が進んだこの時代
大いなる闇は　静かに　だが確実に
人類を脅かしつつあった


・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・


・・・・しかし・・・・

この出来事が　
奇跡の出会い、そして
闇を打ち砕く　号砲となろうとは

この時は　誰ひとり　知るよしもなかったのである。


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