第６章 最強の存在
ギィィィ……バタン！ ガチャッ。
玲子の後ろのドアが独りでに閉まり、鍵が掛かる。
地下室にしては妙に広々とした空間で、何の部屋なのかはよくわからない。
２階建て程の高さがあり、天井と床の間の真中あたりで壁沿いに細い通路が走っている。
いわば、学校の体育館のような構造だ。
その部屋に玲子と会長、そしてどれほどいるであろう、とにかく大勢の黒服が立っていた。
「あら〜、正体バレバレ？ あたしってば有名人〜☆」
鍵が掛かったことに対してはさして気にした様子もなく、玲子がおどけて言った。
それに対して、会長は余裕の姿勢を崩さずに答える。
「ええ、確かに結構有名人ね。表立ってはいないけれど、知る人ぞ知るってところかしら」
「ふ〜ん、そんなもんかなぁ」
「そんなものよ……。さて、もう少しお話したいところだけど、折角だからもっと別の場所でお話をしましょうか？」
言い終わると同時に、スッと右手を上げる会長。
すると、周りにいた黒服たちが一斉に動き、玲子を取り囲んだ。
一人のメイドな女の子と、それを囲む黒服の男たち。なかなかに奇妙な光景ではある。
玲子は、それを横目で確認しながら。
「別の場所、ねぇ？ もしかして、おいしいお茶とケーキでも出してくれるのかなぁ〜？」
「ふふふ、この状況でその軽口、さすがね。じゃあ、こういうのはどうかしら？」
会長は玲子に視線を向けながら、スーツの懐に右手を入れる。
そして、そのまま返す手で玲子に向けられた右手には、銃が握られていた。
それを見た玲子は、わずかだが眉をひそめる。
「わかってると思うけど、抵抗しないでね。私だってできれば撃ちたくはないのよ。あなたには色々と聞かなければならないことがあるのだから……」
「なるほどねぇ。でも、抵抗するなと言われて『はい、そうですか』と、おとなしく従うあたしだと思う？」
視線を会長の目と銃のトリガーにかかった右手の人差し指に集中させながら、玲子が言い放つ。
弾道とタイミングさえわかれば、かわせない距離ではない。
「……確かに。それでさっきも逃げられたんだったわね」
「そおいうこと☆」
「……仕方ないわ。不本意だけど、強制的におとなしくしてもらうことにしましょう」
ガシッ！
「へっ！？ うそっ！？ やっばぁ〜！！」
トリガーに集中しすぎた玲子は、うかつにも黒服が両側から接近しているのに気付かなかった。
「安心して。命まで取ろうという訳じゃないのだから」
会長の冷たい視線が、玲子に注がれる。
「くっ……！」
両手両足を抑えられては、さしもの玲子もどうしようもない。
「それじゃ、またあとで会いましょう……」
身動きできない玲子に狙いを定め、会長の右手人差し指に徐々に力が加えられる。
そして……。
ドォンッ！！
「――ッ！！」
反射的に目を瞑る玲子！
……だが。
「……はれ？ ……なんともない？」
目を開けて、自分の体をキョロキョロ確認する。
どこにも痛みは無く、もちろん銃弾が当たった形跡も無い。
……どういうこと？ 一体何が？
不思議に思っているうちに、ある重要なことを思い出した。
「！！ そういえば会長さんは！？」
慌てて目の前にいるであろう会長の方を見る。すると……。
「っ……！」
右手を胸元で抱え込む会長と、床に転がる銃が目に入った。
と同時に、毎日嫌というほど聞いている声が地下室に響いた。
「なぁ〜にやってんのよ、玲子っ！！」
「そうだそうだぁ、ボクたちが来なかったら、さすがに危ないとこだったぞぉ！」
「でも、無事で何よりです☆」
「美穂！？ まゆ！？ 夕香！？ 来てくれたんだ〜♪」
声の出所を探すと、２階の細い通路に、ビシッとポーズを決め、リボルバーを指先でクルクル回している美穂と、普通に立っているまゆ、夕香の姿があった。同時に会長と黒服たちの視線も、そこに集中する。
「まったくもう、あたしたちがいないとダメダメなんだから！」
「えへへ、ゴメンゴメン〜☆」
「そういえばこの登場の仕方ってさぁ、いかにもお約束ってカンジだよねぇ？」
「あ、ホントだね〜☆ でもさ、もうちょっと早く助けてくれてもよかったんだけどなぁ〜」
「いいえ、このこだわりが大切なのですよ」
「う〜ん、言われてみればそうかもねぇ☆ にゃはははは♪」
「あはははは♪」
集結したチームＩＫＫＡＴＵにより、場の雰囲気を無視した会話が続いた。
会長と黒服たちは、唖然とした表情でそれを見ていた。
「……ホラホラ、よそ見しちゃダメだよっ♪」
バキィッ！！ ゴォンッ！！
玲子は、両側で腕を抑えていた２人の黒服の力が弱まっていた隙を突き、鋭い裏拳を顔面に浴びせる！ そして間髪いれず、同じく玲子の足を抑えていた黒服２人の頭をつかみ、床に叩きつけた！
「し、しまった！？」
それを見た黒服たちはあわてて各々の武器を手に取り、会長は床に転がる銃を拾おうとするが。
ドォンッ！
「きゃあっ！？」
「はぁ〜い、動いちゃダメよ〜！ お兄さんたちの大切な会長さんは、あたしがバッチリ狙ってるからね！」
会長の手が床の銃に届こうとした時に、美穂によって放たれた銃弾が、その床の銃を弾き飛ばす。
今度は逆に黒服たちが身動きできなくなった。
「……そうそう玲子、１つ面白い情報を入手しましたよ？」
「ん？ なになに夕香？」
一時的にしろ場が落ち着いたところで、夕香が口を開いた。
「そこにいる会長さんなのですが、実は、あの『ハラジロシスターズ』に関わる人物らしいのです」
「！！」
夕香の言葉を聞き、玲子と会長は同時に驚きを顔に表した。
「まあ、正確に言うと協力者みたいなものなんだけどね」
美穂が補足する。
「うそ〜！ まぢで？」
「……あなたたち、どこでその事を？」
会長は、美穂たち３人に向けて静かに問い質す。
だが、その疑問に答えたのは３人娘ではなかった。
「俺が話したんだよ」
「ほえ？ 誰さん？」
３人娘の影から、一人の男が現れた。男は何故か、白い面に目の穴だけが空いた仮面を被っており、人相などは全くわからない。一緒にいたところをみると、どうやら敵ではないようだが。
「あ、この人？ この人は……」
「あなたは……ここを嗅ぎまわっていたコミックＺの男の一人……。どうやってあそこから出たのかしら？」
まゆが説明しようとするのを遮るように、会長が仮面の男に話し掛けた。
「久しぶりだな、会長。お蔭様でなかなか快適だったよ、あの部屋も。それと、鍵なら夕香ちゃんが簡単に開けてくれたさ」
「ふふ♪ 自転車の鍵から電子ロックまで、私の手にかかればどんな鍵もイチコロです☆」
夕香が得意げに言う。
「それから、部屋にあったこの仮面、勝手に使わせてもらってるぞ。諜報員という立場上、同じコミックＺ身内に対しても、あまり素顔をさらしたくないんでな……」
「……」
そんな仮面の男と会長のやり取りを聞いていた玲子は、何故か一人納得していた。
「ほぇ〜、コミックＺの諜報員さんかぁ……なんかすごいねぇ☆」
「そうなのよ。ここの活動を内部から監視するために、以前から黒服の一員として潜入していたのが、この諜報員さんなのよ！ でも偶然よねぇ、あたしたちが別の目的で潜入したところがハラジロ関係だっていうんだからさ」
「……偶然ではないだろうがな」
仮面の男は周囲に聞こえない程度の声でつぶやいた。仮面の為にその表情はわからないが、その落ち着きぶりから、まるで全てを知っているかのような雰囲気を醸し出している。
「ふ……余計なことまで知ってしまったからには、どうやら全員、このまま返すわけにはいかないようね……」
会長が冷たい声でそう言うと、それを合図に黒服たちは武器を構える。
確かに絶体絶命のピンチは脱したが、それでも多勢に無勢、玲子たちが不利なことには変わりないのだ。
じりじりと間合いを詰めてくる黒服たち。
「ちょい待ち。一つだけ教えてくれない？」
「……何かしら？」
「どうしてあなたはハラジロシスターズ……カリスマンに協力するの？ あいつは悪の親玉なのよ、わかってるんでしょ？」
「……善か悪かは問題じゃないわ。理由はただ一つ」
「それは？」
若干の間を置いて、会長が口にした答えは。
「それは……だって、カリスマン様ってばカッコいいじゃないっ！？」
「……へ？」
一瞬意味がわからず、固まる玲子。
それもそうだ、会長はいきなり７歳は若返ったような口調で喋り始めたのだ。いや、テンションで言うならそれ以上か。
胸の前で手を組んで、体をクネクネさせている。夢見る乙女ですかあなたは？
「カリスマン様の美しいお顔、お声、お姿、立ち振る舞い……ああ、もう、どれをとってもたまらないわっ！ カリスマン様、一生ついていきます！」
会長は自分の世界に入ってしまったようだ。
「そ、そんな理由で……？」
「そうなの。そしてあなたを捕まえれば、カリスマン様もきっと喜んでくれるはずなのよ！ だから、できればあなただけはおとなしく捕まってほしいのよね」
「ええと……なんかメッチャ腹立ってきたんですけど……ハラジロ関係なんだし、みんな成敗しちゃっていいよね？」
「ＯＫ！ やっちゃって！！」
２階の通路にいる３人娘が、そろってＧＯサインを出す。
「よっしゃあ、了解っ！！ うう、燃えてきたぁ〜！ こんなにやる気なのは初めてかもよ〜！？」
気合をためるように構えを取り、ガツンと拳を打ち合わせる玲子。
そしてその体からはオーラのようなものが発せられていた。
湧き上がるコミックパワーは止まるところを知らず、オーラがどんどん大きくなっていく。
「あたしのことはともかく、そんなちょっとアレな理由でともみちゃんを泣かせたなんて許せないっ！！」
バチバチッ！
玲子の左腕に装備されていた通信機兼変装装置が、コミックパワーの強大さに耐え切れずに火花を上げてその機能を停止した。
瞬時にそれまでのメイド服からいつもの服へと戻る。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……！
玲子の高ぶるコミックパワーにより地響きが起こり始める。
「ちょっと、玲子ったらどうしちゃったの……きゃあっ！？」
ビリビリと空気が振動し、それは２階にいる美穂たちまで伝わる。
ましてや黒服たちは、玲子の近距離にいたために振動も強烈で、とても攻撃するという状況ではなかった。
「どうしたのよぉ、玲子〜！？」
「こんな事は初めてです……」
「あたしだって初めてだよ……自分でもどうなるのかわかんないよう！」
「……」
未知なる現象に戸惑うまゆ、夕香、そして玲子。だが仮面の男だけは違った。彼は特に驚きもせず、周囲の状況と玲子を観察するかのような視線を送っていた。
ヒュウ……ゴオオォォォ！
風など吹くはずの無い地下室で一陣の風が吹いたかと思うと、たちまち玲子を中心とした空気の渦が発生する。
「ちょ、ちょっとっ！？ 我ながらやりすぎじゃないのっ！？ そろそろ納まって〜！！」
ゴオオオォォォォッ！！
だが本人の意思には関係なく、その湧き上がるコミックパワーはますます強まっていく。
「ほほう……このパワーなら、いけるか？」
何かを決した仮面の男は、玲子に向かって大声をあげる。
「聞こえるか玲子ちゃんっ！ そのまま、君が『最も強い』と思ってるものをイメージするんだっ！」
「えっ！？ でもこれ、壊れちゃってるよおっ！？」
「いいんだっ！ 今の君ならできるかもしれないっ！！」
「……わかった、やってみるっ！！」
目を瞑り、精神を集中させる。
「強いもの、強いもの、強いもの……」
ゴゴゴゴゴゴゴ……！
「強いもの、強いもの……」
ゴゴゴゴ……。
ゴオォォォ……。
しだいに地響きと空気の対流、振動が弱まっていき、玲子から発せられていたオーラが一気に玲子の体へと戻る。
と、同時に、玲子の体が強い光に包まれた！
カァッ！！
あまりに強い光に、その場にいた全員の視界が一瞬真っ白になる。
シュウゥゥゥゥ……。
光が収まり、目が慣れてくる。気付くと、地響きも空気の対流も収まっていた。
「お、収まった……？」
「玲子は！？ 玲子はどうなったのっ！？」
３人娘があわてて玲子のいたであろう場所に目を向ける。
そこには……。
「……これって……ガッシュ様……？」
『蒼きガッシュ』の格好をした玲子が、まだ自分の身に何が起こったのかわからず、ただ呆然と立ち尽くしていた。
「ふむ、成功か。君にとって最強の存在は、やはり『蒼きガッシュ』なんだな、玲子ちゃん」
「えっ！？ 何で！？ だって玲子の変装装置、壊れちゃったんでしょう！？ どうして変装できるのよ！？」
美穂もまた、目の前で起こった現実が理解できなかった。夕香とまゆも同様である。
「君たちの持っているそのアイテムは、あくまで補助に過ぎないんだ。君たちのまだまだ未熟なコミックパワーを引き出すために、南博士が各人の特性に合わせたアイテムを作ったのさ」
「補助……ですか」
「そう。玲子ちゃんには元々ずば抜けた素質があったから、眠っていたコミックパワーを開花させるのは時間の問題だったんだ。無論、君たちにも可能性は十分にある。……さて、玲子ちゃん。新たなパワーを得たご感想は？」
「すごい……すごいよ！ 全身から力が溢れてくるのがハッキリわかるっ！」
信じられないといった表情で、自分の体を見る玲子。
周りにいる黒服たちは、一体何がどうしたのかわからずに混乱していた。
いつの間にかこちらの世界に帰ってきていた会長は、すでに混乱の極みに達していた。
「な、何がなんだかわからないけど……と、とにかくあの娘を撃ちなさい！ ほら、早く撃つのよ！」
「は、はいっ！」
会長のそばにいた銃を持つ黒服の一人が、体を揺さぶられながら玲子に向けて発砲した！
ドンッ！
「！！」
キィンッ！
玲子は反射的に手首を守る手甲のような飾りで銃弾を弾いた。
「な、な、な……！？」
「体が……勝手に反応した……？」
「そう、そのコスチュームの使い方は本能が知っているはずだ。さあ、思う存分暴れてくれ、玲子ちゃんっ！！」
「おっけぇ〜！ この力があれば、この程度の数、問題じゃあないね！」
発砲した黒服を一撃の下に倒した玲子は、黒服の集団に向かって飛び込んでいった。
そこから先は、玲子の独壇場だった。
新たなパワーを覚醒させた玲子にとって、武器を持った程度の一般人では相手になるはずもない。
「にゃははははは☆ ホラホラ、どうしたどうしたぁ！？」
ドガァドガァドガァッ！！
そのスピードは目で追うのがやっとという速さで、黒服たちにまともに対峙させることなく、通り過ぎざまに次々と倒していく。
そしてもの凄いのはパワーも然り。
「うりゃりゃりゃ……りゃあっ！」
２ｍはあろうかという大男を軽々と頭上に持ち上げ、黒服たちに投げつける！
「ええい、囲め！ 囲むんだ！」
棒状の武器を持った数人の黒服が玲子を囲み、一斉に武器を振り下ろす！
ゴンッ！
だが振り下ろされた棒はむなしく床を叩きつける。
「！？ ど、どこだ！？」
「こっちこっち〜☆」
玲子の姿は黒服たちの頭上にあった。
ドカァッ！！
着地際に踏みつけるような蹴りを浴びせる。
攻撃が当たる直前、玲子はもの凄い瞬発力で５ｍほど軽々と飛び上がり、空中を舞っていたのだ。
今の玲子は、まさに無敵と言えよう。
「く、くそうっ！！」
ドンッ！ ドンドンドンッ！
その無敵っぷりに恐れをなした黒服が銃を撃ちまくるが。
キィンッ！ キキキィンッ！
全ての銃弾を弾き返す玲子。
「ダメダメ、そんなんじゃ当たんないよん☆」
「ならば、これでどうだっ！？」
玲子が振り向くよりも早く、３人の黒服が一斉に銃を構えた。
「うわっと！？」
「撃てぇっ！！」
ドドンッ！ ドドドンドドドドンッ！！
黒服たちの放った銃弾が玲子を襲う！
バスバスバスバスバスバスッ！！
「な、なにぃぃ……！」
さすがに捌ききれないと感じた玲子は、無意識にマントを翻した。するとそのマントが全ての銃弾の威力を吸収してくれた。
「ふぇ〜、あぶないあぶない。このマントってただの飾りじゃなかったんだぁ……」
勢いを失った弾丸がカラカラ音を立てて床に落ちる。
その床に落ちた弾丸を拾い、黒服に向かって親指で弾く。
「さ〜て、これはお返しだよ〜☆」
ビシッビシッビシッ！
玲子の指によって弾かれた弾丸は、的確に銃を持つ黒服の手を捉えていった。
「なんつーか、玲子ってば強すぎだよ」
上から見ていた美穂が素直な感想を述べる。
「いや、まだまだだな……」
「え、なんで？ あんなに強いのに？」
「今の玲子ちゃんは、単に強力なパワーに任せて戦っているに過ぎない。そのパワーを真の『力』にするためには、さらなる努力が必要なんだ。まあ、普通の人間相手なら十分すぎるほど強いんだけどな」
「これからが大変、と言うわけですね？」
「ああ、その通りだ。だから……」
仮面の男が続けようとした、その時。
「危ないっ！」
ドンッドンッドンッ！
突然４人に向かって銃弾が放たれた。
ブゥン……。
いち早く敵の存在に気付いたまゆが銃弾に向けて左手をかざすと、その手を中心に光の盾のようなものが現れた。
そして銃弾は、盾によって音も無く空中で静止していた。
「このっ！ いつの間にぃ！」
ドォンドォンドォンドォンドォンドォンッ！
「ぐあぁっ！！」
素早く銃を構えた美穂によって、黒服たちは倒された。
しかし倒された黒服の影から、さらに新手が現れる！
「よし、弾を撃ち尽くしたな！？ リボルバー使いなことを悔やむがいい！」
だが美穂は慌てることなく。
「……おしいけど、残念でした〜♪」
ドォンドォンッ！
何事も無かったように撃つ。
「な、なん……で……だ？」
「答えは簡単、あたしの銃って普通じゃないの」
倒れ際に放った黒服の疑問は、美穂の一言によってあっさり片付けられた。
そう、南さんが彼女のために作ったアイテムは、その銃だった。
普通の弾丸を使う代わりに、美穂のコミックパワーを物質化して撃つその銃には、６発という弾数制限などない。強いて言えば彼女のコミックパワーが尽きるまで撃つことができるのである。
ちなみに弾の威力も調節でき、今回の場合、当たっても気を失いう程度の威力に抑えていた。
「いや〜、ちょっと危なかったよねぇ。ボクが気付くのがもう少し遅かったら大変だったよ〜」
そしてまゆが創り出した光の盾も、もちろん南さんの作ったアイテムによるものだ。
物理的な攻撃はすべてその盾で防ぐことができる。
オフェンスの美穂。
ディフェンスのまゆ。
サポートの夕香。
そして……。
「よ〜し！ キミがラストだねぇ〜☆」
ドガァッ！！
最後の一人に豪快な飛び蹴りをお見舞いする。
「にゃはははは☆ これにて成敗完了〜♪」
突出した能力をもってチームのリーダーを勤める玲子。
この４人のバランスの良さが、チームＩＫＫＡＴＵが後に伝説とまで言われるに至った所以なのである。
そして、残るは会長ただ一人となった。
つづく
【あとがき】
ども、デロンです☆
う〜む、クライマックスだったです。そうなはずです。
やっとこさ３人娘にも活躍の場が……ちっとだけ。
それと仮面の男さん、解説役として助かりましたありがとう。
さらに南さん、出せなくてゴメンナサイ。最後はちゃんとね。
あ、そうそう、ともみちゃんて覚えてますでしょうか？(爆)
そんなわけで、次回が終章の予定です。
請うご期待！
……感想とか頂けたら嬉しいなぁ（ボソっと）