〜エピローグ〜
ハラジロシスターズのアジトから戻ったあたしたち。
出迎えてくれたのは、澤田司令、南さん、千紗ちゃん、そして鈴香さん。
鈴香さんは、嬉しいような申し訳ないような、ちょっと複雑な表情で。
「あはは……皆さん、お帰りなさい！」
あたしたちが戦っている間に、南さんは鈴香さんに今回のカラクリを説明してたみたい。
何でもあのストラップ、携帯やＰＨＳと一緒になって初めて効果を発揮するとか。
コミックパワーを電波に乗せてコア･オ･タークのバッテリーまで送っていたのかな？
「この技術、私達にもいいヒントを与えてくれました」
とは、南さんの言葉。
科学者モードに入ってたのか、メガネがキラリと光ってた。
結局、今回あたしたちの中で被害にあったのは鈴香さんだけだった。
「千紗ちゃんは無事で、あたしは……。なんていうか、日頃の行いの違いですかねぇ」
と苦笑いしてた鈴香さん。
そんなことない。鈴香さんのおかげであたしたちは安心して戦えるんだから。
「違いますです！ 千紗より鈴香のお姉さんの方が頑張ってるですよ☆」
そう、千紗ちゃんの言うとおり。みんな一生懸命。
誰一人として、必要ない人などいないのだから……。
シャワーを浴びてさっぱりしてから、ちょっと休憩。
その後行われたミーティングの席で。
「皆さん、良くやってくれました。お疲れさま」
澤田司令から、今日の総括としてのお言葉が述べられる。
「今回の事件では、一般の人々にも広く被害が及んでしまいました。
ハラジロシスターズも本腰を入れて活動を始めてきたのかもしれません。
ですから、皆さんはもちろん、私達も気を引き締めて今後のハラジロシスターズの――」
司令のお話はまだ続きそう。
う〜ん……。
戦いで疲れたあたしたちには、不謹慎かもしれないけど、ちょっとつらいかも。
と、思っていたら。
「――なんてね。つまらない話はまた今度にしましょう。みんな疲れてるのは私もわかってるし」
と言ってニコッと微笑む司令。
あ……。
さすがは司令と思っちゃった。
と、それまで司令の少し後ろに立っていた南さんが一歩前に出て。
「ええと、今回の事件解決の打ち上げパーティーをしようかと思うんですけど、皆さんいかがですか？
ただ、これからちょっとデータの整理をしなければなりませんので、明日ということになりますけど」
「おおっ、さすがは牧やん！」
「だいさんせい〜っ！」
「……意義無し、です」
「あ、明日なら私も大丈夫です」
打ち上げパーティーかぁ……。
そういうのってちょっと久しぶりかな？
ホントは和樹も誘いたいけど、コミレンジャーのことばらすわけにはいかないから……。
「なにボーっとしてん？ 瑞希っちゃんはどうなんや？」
「へっ！？ あ、あたし？ あたしももちろん賛成よ。ところで何処でやるんだろ？ ここでするの？」
あたしの言葉を聞いた猪名川さんはちょっとだけ考えて。
「そぉやなぁ、う〜ん……あそこなんていいんちゃう？」
と言って南さんの方を見る。
「あそこですか？ そうですね、いいんじゃないですか？」
南さんは笑顔でそれを了承。
「あそこ？ ねえ、あそこってどこよ？」
理解できてない大庭さん。
「……あそこなら私も行きたいです」
微笑む彩ちゃん。
「あ、あの、私も一度あそこで食べてみたい物があったんですよ♪」
早くもワクワクしてるあさひちゃんと。
「千紗、あそこなら何度でもいいですよ☆」
同じくワクワクしてる千紗ちゃん。
「まあ、あたしもいいですよ」
ちょっと苦笑混じりにいうのは鈴香さん。
「――どうやら決まりのようね？」
最後に澤田司令がにっこりと締めくくる。
「ふみゅ〜んっ！？ あたしぬきで盛り上がるんじゃないわよ〜っ！」
大庭さんたらまだわかってないみたい。
たぶん、あそこといったら……。
そう、今回の出来事の始まりとなった場所。
そして、あたしに新しい何かを与えてくれた、あの場所……。
「と、いうわけや。瑞希っちゃんもあそこでええな？」
もう、猪名川さんたら当たり前のこと聞かないの。
決まってるじゃない。
「もちろん♪ 行きましょう、あのファミレスに！」
【ＥＮＤ】
【あとがき】
ども、デロンです☆
お気楽な理由から書き始めたコミレンジャー第５話、ようやく終わりを迎えることができました。
そう、あれは「メイドさん描きてー」とか思ったのが始まりで。
結局ウェイトレスと言うことになりましたが(笑)
今回の作品を書くに当たって、いくつか目標がありました。
一つ目は、上記の理由からウェイトレスを出すこと。
その為、瑞希をヒロイン……まではいかないまでも、できるだけ中心に据えたつもりです。
なんかイマイチだった気もしますが……
二つ目は、あまり活躍の場のない千紗ちゃん、鈴香さんを出してあげること。
これは、なんとか果たせたかな？
鈴香さんの扱いはちょっとアレですけど(笑)
そして三つ目は、コア･オ･タークを出した戦闘シーンを描写すること。
これが一番大変でした。
ともすれば設定がちょっと違うだけのお話、「コミレンジャーの日常」になりそうだったり。
（実際、中編まではそんな感じでした……）
そしてコア･オ･タークについても、いざ書くぞというときにあるハプニングが起きたり。
まして動きを文で表すのが苦手と言うか、難しくて……
でも会長は結構喜んでくれたみたいでよかったです♪
ただし、ソクバイカイザーについてはカンベンしてください(笑)
最後に。
こんなダラダラしたまとまりのない文章を最後まで読んで頂いて、本当にありがとうございます。
もし楽しんでいただけたなら幸いです。
感想など頂けたら嬉しいのですが……難しいかな？(苦笑
では、また次の機会で。
それでは☆