ミーホ「フッフフフフ…東京都か…。
我々がこれから行う事を、浮かれた愚民共は誰一人気付くまい」
戦闘員「ウィ――ッ！」
ミーホ「よし。早速開始だ！…やれ、カカオンガー！」
怪人 「カカオンガー！！」
ギュンギュンギュン…グォォォォ〜〜〜
不気味な稼動音と共に、怪しい電波の波が怪人から発せられる。
それは周囲にいる人は愚か、町全体をあっという間に覆ったのだった。
東京都…バレンタインデーの賑わいに溢れている街。
昼も近づいた頃に異変が始まった。
男「うう！？うううううあああああ〜〜〜〜〜！！」
女「きゃあああ〜〜〜！！ど、どうしたの…武雄君！？」
男「うぅぅ…うるさいっ！どけぇ…チョコを…もっとチョコをぉおお！！」
そことはまた別の場所でも…
男「あああ…？！グッグゥゥゥ〜〜〜！！」
女「な、何？大丈夫！！？だ、誰か来て〜！裕也君が〜〜！！」
男「なぁ…チョコは無いのか！？もっとあるんだろう？寄越せェ！」
女「きゃあ！な、何を…やめてええ！」
その異常な事件は待ちのそこかしこで見られた。
『男がチョコを食べた途端苦しみ出し、チョコを求め、破壊活動を行っている』
という。
コミックＺにその情報は、間もなく知らされた。
長官「何ですって？ええっ…ええっ！判りました。…南、急いで皆を！」
南「何かあったんですね！？…了解。召集します。」
南『緊急召集！緊急召集！
コミレンジャーチームは至急ブリーフィングルームまで集合して下さい！』
程なくして、チームメンバーが集まる。
２０階以上の、キーが無ければ立ち入る事の出来ない特別階層。
その中にある、ブリーフィングルームへと。
長官「みんな、集まったわね。早速だけど、今回はかなりの規模よ。」
彩 「かなりの…規模…ですか」
長官「ええ。東京都内のあちこちで、都民達の暴動が起きてるらしいの。」
瑞希「な、なんですって！？街の人がどうして暴動なんか！」
由宇「…それでウチ等に出動要請っちゅうことは…アレやな？」
メガネを光らせて、由宇は声音を低く、真紀子に尋ねた。
真紀子「さすがね。察しが良いと話しが早くていいわ。」
南 「そこで問題なんです。この広範囲を、ましてやコア・オ・タークの
目撃情報も無し。むこうはどうやってそれをしているのか。」
あさひ「あ、きっと…戦闘員さんたちが…あああの、暴れていらっしゃるとか…」
南 「その線は既に調べました。ですが全員、素性はハッキリとしています。」
由宇「何やろなぁ…チョコを食ったらそうなる言うんやろ？チョコがアカンのと…」
彩 「でも…それだって…チョコ自体に…異常…が見られなかったって…」
長官「今回は完全にしてやられたわけね。後手の弱さがハッキリ出たわ。」
一同は考えに窮した。
原因を探れば探るほど、頭の中がまとまらなくなる。
何か発想を転換させれば…そう思っても、やはり同じ考えばかりが浮かぶ。
気持ちばかりが空回りするなか、詠美一人がワケのわからぬ
…といった顔していた。
詠美「要するにアレよ！オタクなんだし、電波か何かでテキトーにあれこれ…」
一同「―――！！」
長官「…電波！？」
詠美「ふみゅっ？！言って見ただけよぉ〜、そんなに怒らなくたってぇ〜！！」
南 「そうね！詠美ちゃん御手柄よ！もしかすると…コレとコレをこうしてぇ〜…」
カコッカコッカコココ…
南が忙しなく、キーボードを叩く。
画面のウィンドウが忙しく開いたり閉じたりを繰り返す。
やがて、その動きが止まり、南がハッとなる。
南「長官！やはりそのようです！かなり広範囲で気付きませんでしたが
ここの中心の周囲５０Ｋｍに渡って、被害が出ている模様です！」
長官「そして、無差別に男性を狂わせる。なるほど、電波という路線正しいようね。」
彩 「そして…チョコを食べ…た、男性…だけが…チョコを求…めて暴れる。」
瑞希「製造段階ではなくて偶然、食べる直前にチョコへの何らかの働きがあった。」
あさひ「だ、だからチョコを食べた、だだ男性だけが…暴れ出して…」
詠美「え？え〜っとぉ。な、なによなによ！勝手に話を進めないでよ〜！」
後は簡単だった。
答えが見つかれば、行動は早い。
逆にその展開に取り残された詠美だけが、キョトンとして立ち尽くしている。
そこへ由宇が、皮肉交じりに詠美を誉めた。
由宇「いやぁ詠美ちゃん御手柄やなぁ！さすがに発想が人よりも大分違うでぇ！」
詠美「あ…あったりまえよ！私をそんじょそこいらのパンピー達と一緒にしないでよ！」
胸を張って答える詠美。
誇らしげにすればするほど、その姿は滑稽に見えた。
長官「よし！コミレンジャー、出動！！」
前編その２・完
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今回は彼女達の細かい面をクローズアップ！
最終話になるとあまり見られなくなるのもお約束！
そんなワケで、見たかった何気ない１ページです（笑）
長くなるけど見てくださいね？（中編へ続く）