第３４話「悲しき死闘！シルバー最後の戦い」

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一つの運命に終止符を打つ為、新たなる運命を切り開こうと戦うレッド達。
そして、そことはあずかり知らぬ場所で、もう一つの運命が幕を閉じようとしていた。
郁美「お兄ちゃん・・・！何でまだカリスマンに手を貸すの！？
　　　あの人の正義は間違いだって気付いてるんでしょ？」
雄蔵「お前は・・・郁美か？ふん、確かに俺は、あの男の正義には共感を覚えてはいない。」
　　「なら、お兄ちゃんも私達と――」
　　「だが！お前等の語る正義も、あの男の正義と紙一重なのだ！」
　　「え！？・・・お、お兄ちゃ・・・」
　　「お互いの存在、価値観、権利を譲歩し合えぬ、未熟な考えの持ち主よ。判るか？」
　　「・・・でも！郁美は、この生き方が今の私達の１番だって信じられたから！」
　　「だからこの俺を説得することも出来ようと思った、というワケか・・・。」
　　「うん。私だって帝国にいた女だモン。カリスマンより澤田長官の方が信じられるよ。」
　　「そうか・・・。成長したな、お前も。・・・だが、一つだけ言っておこう。」

スッ・・・(ファイティングポーズ)

　　「え！？・・・お兄ちゃん、何を？！」
　　「俺は・・・お前の兄『雄蔵』である前に、帝国将軍『ラ・オー』だ！！ぉぉぉおおお〜〜ッ！」
　　「――！？・・あぁ！」

シャッ！ガキィィ〜〜ン！！

　　「くぅ！？・・・そんな、お兄ちゃん・・・」
　　「ふん、良くぞ受け止めたな。以前のお前ならば楽になれたとこだがな。だが、まだまだ！」

ブォォォ・・ン・・・バチバチバチッ！！

郁美「きゃああああ〜〜〜！！」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

バチ・・バチ・・・・・シュウゥゥ〜

雄蔵「クッ・・・悪く思うなよ、郁美。俺の敵に回ってしまった自分の迂闊さを・・・ム！？」
　　　「(ヨロリ・・)〜〜〜〜！！・・・ま、まだ・・・まだ郁美は、こんな所で倒れる訳には！」
　　「！！・・バカな！？(これが郁美か？・・・なんと逞しく成長したのだ)」
　　「さっきは油断したけど、勝負はこれからなんだから。い、行くよ！
　　　お兄・・・いえ『ラ・オー』！！」
　　「・・・・・。ふふっ。来るがいい、コミパシルバー！」

タタタタタタッ――ガキィン！ブオン！ドカカカカッ！！
　
　　「えい！たぁ〜っ！！」
　　「ふん、どうした！そんなものか？！」

ドゴォーン！バッバッバッスタッ！ガシィ！

(ふっ・・・昔を思い出す。丁度、戦士としてお前を育て始めたあの頃を。)

　　「やあ〜〜っ！！そこぉ！」

(この技の流れ。昔俺の教えたものか。どうも・・・久し振りに稽古でもしてる気分だな)
「はあっはあっ・・・えやぁあああ！！」
(だが郁美よ、今のお前はもう・・・まともに戦うことは出来まい。何故なら・・・)

　　「ハァッハァッ！こ、今度こ――はぐっ！」

カランッカランッ・・ガクン。
(あの時のミスで・・・お前の身体は、もう幾ばくの余生も・・・残されてはいないのだから。)
「あぐぅ・・・む、胸が！？」

雄蔵(不憫な妹よ。その残された最後の命で、救い様の無い人類を守ろうなどと。そんなお前を・・・)
郁美「ま・・・まだ？！まだ郁美は・・・郁美は・・・うぐぅ！？胸がく、苦しいよぉ・・・」
　　　(そんなお前を俺は！どうしてこの手に掛けられよう！？)

カツンコツン(靴音)

？？「どう〜したのかね！？この後に及んで、情でも移ったか？同志ラ・オーよ。」
　　　「！？・・・き、貴様はカリスマン！どうしてここに！？」
大志「ククク。そんな些事などどうでも良かろう。それより、貴様こそ何をしている？」
　　　「むぅぅ！貴様ァ・・・。・・・わ、判っている！俺のする事は一つだ！」
　　「ほう？一体何をするのかね？」
　　「郁美・・・コミパシルバーを・・・葬る。」
　　「良い答えだ。それでは早速、そうして貰おう。決戦の時が近いゆえ、
　　　後顧の憂いを絶っておくべきだからな！」
　　「ゴホッゴホッ！・・・みんなとの・・・約束・・」
　　「(許せ、郁美よ。)うおおおお〜〜！・・・ムゥ！？」

ひゅぅぅぅ〜〜〜
ドシャアアアア！！パラパラ・・・

　　「郁美が・・・風になって消えただと？いや、この技は・・・！」
　　「ククク。イレギュラーにはイレギュラーをか？出て来い！・・・『蒼きガッシュ』よ！」

玲子「にゃはは〜(汗)どうやら間に合ったみたいね、郁美ちゃん。」
郁美「あ・・・ガッシュさん。」
大志「・・・ククク。相変わらず、茶番が好きなようだな。こうも舞台を整えてから登場とは。」
　　「カリスマン・・・。ほら、シルバー。とにかくこれを飲んで。」
雄蔵「ガッシュ・・・」
　　「やめてよラ・オー。今はその名前、やめちゃったの。・・・『日下部 翔』、これが今の名前。」
　　「ふっ、どうせそれも偽名なのだろう？」
　　「まあね。」
　　「吾輩とした事が・・・こうも事が計算外に働くとは。
　　　今回の作戦も不意にしたようだ。仕方あるまい、引き返すか。」

　　「ラ・オー。今回の件、貸しにしといてあげるよ。」
　　「ふん。・・・別に貸しなどとは・・・」
　　「だからぁ、返すまでに死んじゃダメだからねぇ？」
　　「・・・・・・」
　　「それで、生きてこの子にもう１回会ったら、チャラにしてあげる。」
　　「！！・・・やれやれ、痛いところを突く。付き合いが長くなった所為か。」
　　「それじゃあ、蒼きガッシュの最後のキメ台詞を。・・・コホン！
　　『オペレーションは完了した！！ここを以前のお前の死に場所にするがいい！』
　　　・・・生きてればきっと良いコトあるって！じゃあね、ばいび〜♪」
　　「・・・・・・。相変わらず、軽いヤツよ。」
・
・
　　「ゴメンネ、郁美ちゃん。ゆっくり休ませてあげたいけど、今回はそうも行かないみたい。
　　　もうすぐ、すべてに決着をつける時が来るから・・・」

かくして、全ての布石が揃った。戦え、コミレンジャー！最終決戦はもうすぐだ！

―あとがき―
風呂〜で１番ハ・ト・○♪
はとりさん。こんな設定いかがなモンでしょうかね？
では、長々とスミマセンでした。