【・・・話は少し前にさかのぼる・・・】
ここは東京の海岸線に位置する 通称「アリアケ アイランド」
そして無数に聳え立つ 近未来的なビルの一つ 『来栖川印刷本社ビル』地下・・・
そこに コミレンジャーたちの所属する組織 通称「コミックＺ」本部は存在する。
・・・・・・・・・・・・・・・
プシュー・・・・（ドアの開く音）
由宇「ん？」
澤田司令の命をうけ、ブリーフィングルームに到着した由宇は
既に先客の居た事におどろいた。
詠美「あら遅かったじゃないの 温泉パンダ。」
由宇「遅いって・・・まだ集合時間にも なっとらんやろ。・・・ちゅうか詠美こそ なんかあったんか？」
ブリーフィングルームに入った由宇は先客が居た事にいぶしかむ。
集合時間に遅れることがあっても 時間よりも前にきていることはめずらしい
詠美「まあね〜 南さんが わたしために特別にプレゼントを用意してるっていうんだもの♪
,待せたりしちゃ悪いでしょ〜？」
由宇「・・・ああ、成る程、そういうことかい（ニヤ）。
そのプレゼントなら ウチが 代わりにアズカッとる。ほれ これや♪」
ドサッ！
由宇は手にもっていた 紙袋を そのまま机の上に置く
詠美「ふふ〜ん♪ どれどれ何が入って・・・・・・・・・・ふみゅ！？こ、これって・・・・問題集〜〜？？（汗）」
由宇「伝言もちゃんと あずかっとるでぇ♪ 『詠美ちゃん、いつも補習の時間をさいて来てもらって ゴメンナサイね。
かわりにココで しっかり勉強してくださいね〜』やて♪（ニヤリ）」
南さんの声色を真似て プレゼントの内容を説明をする由宇。
ワザワザ メガネを少し下にずらす所など芸が細かい。
詠美「ふみゅーーー！？」
由宇「さてと、ウチも 原稿執筆再開や（カキカキ）」
詠美「ふみゅ〜っ わたしはくいーんなのにぃ〜〜（涙）」
そういって 原稿の執筆をはじめる猪名川由宇。
大粒の涙をこぼしつつも それでも律儀に勉強をはじめる 大庭詠美。
しばらくの間 部屋には ペンの音だけが響いていた・・・
カリカリカリ・・・・・
そんな中 次に部屋に入ってきたのは・・・・
プシューーー・・・
すばる「はじめましてですのーーっ♪ すばるは御影すばるですのーーっ、これから よろしくですのーーっ♪」
同人戦隊コミレンジャーDC
「＝序章＝ＴＨＥ NEO COMIRENJER」 その4
由宇「・・・・・・・・・・・」
詠美「・・・・・・」
由宇と詠美は顔を見合わせ、もう一度 突如入ってきた人物を眺める。
中に入ってきたのは 司令でも南教授でも 他のコミレンジャーたちでも そのた彼女達でもない
Ｚ基地内では はじめてみる姿だった。
すばる「・・・みなさん よろしくですのぉ〜♪♪」
くわえるならば 妙にテンションの高い少女である、
詠美「・・・・・アンタだれ？」
すばる「すばるは すばるですのぉーーー♪」
由宇 「やのうてっ ウチらはココにおる理由を聞いとるんや、スの字」
すばる「ぱぎゅ？ 由宇さんも 正義の味方だったですの？すばるも 今日から仲間ですの♪」
由宇 「いや そうやのうてやな・・・」
詠美 「・・・なに この子、パンダの知り合い？」
由宇 「知り合いちゅうか、前回のコミパで サークルが隣同士やったんや。 確か初参加や言うてたな？」
すばる「はいですの♪ すばるは正義も同人も 新人ほやほや一年生ですの♪
でも これからは がんばって一緒に悪を退治するですのぉー♪」
・・・由宇と詠美は再び顔を見合わせる。
詠美 「・・・倒すって、無理よアンタ」
すばる「なにいってるですのっ！ 正義の力をあわせれば どんな敵でも---！！」
由宇 「けど 敵がおらんかったら 倒し様がないやろ？」
すばる「・・・うりゅ？」
・・・・それまでハイテンションだった彼女の動きが止まる。
すばる「あの・・・ここは 悪の秘密結社から地球をまもる、正義の秘密組織でないですの？」
由宇 「そうやで？」
すばる「皆さんは 正義を守るヒロインでないですの？」
詠美 「そうよ？」
すばる「・・・・・・じゃあ敵がいないってどういうことですの
地球を狙う悪の帝王は！？ 黒尽くめの戦闘員や怪人は！？巨大化した 怪獣は！？」
由宇 「いや、ついコノ前までは おったんやけどな・・・ この前 みんな倒してもうたんや。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
すばる「ぱぎゅ？ ではでは すばるは何でココにいるですのっ？」
由宇 「それを ウチらが聞いとんやろが」
すばる「パアパギューーーーー！？じゃあじゃあすばるは これからどうすればいいですのっ！？」
詠美「知らないわよ そんなこと！」
すばる「パァァァァァァァギュゥゥッゥッゥッゥゥｌ−−−−−−−−−−−−！？！？！？」
詠美「・・・ああ、もう！パギュパギュ うっとおしいわねっ！
そんなに悪を倒したいなら和樹とでも 戦いなさいっ！！！」
ピタッ！？
すばる「・・・カズキ？ カズキって誰ですの？」
由宇 「ああ、本名は千堂和樹。今はさえない大学生やっとるけど
その正体は暗黒組織『ハラジロシスターズ』幹部タングス天王って 名乗っててな
怪人達を操って、悪事の限りをかさねたっとんやっ」
すばる「！！ では その方は とても悪い人なのですのね？」
詠美「そうよそうよっ 悪人も 悪人っ ちょ〜大悪人だったんだから！
それなのに 今はのうのうと普通の生活なんかしちゃってーーっ！」
由宇「まぁ、和樹には和樹なりの事情があってのことで 責めきれんとこもあるんやし・・・
・・・ん？すの字？ 何所いったん？」
詠美「ふみゅ？（キョキョロ」
・・・・・・・プシューッ
彩 「・・・・・・こんにちは（ペコッ）」
詠美「あっ。 彩」
由宇「はせやん、今 あんたぐらい 長い栗色の髪した彼女 見んかった？」
彩 「（こくこく）今そこで・・・和樹さんの住所、聞かれました・・・」
・・・・二人は 三度顔を見合う・・・・・・・・・
詠美「だ、だいじょうぶよね？ ポチのことだし（＾▽＾；）」
由宇「そ、そうやな（＾ｗ＾；）。 こんぐらい、一人でなんとかするやろ、うん（汗笑）」
彩 「？？」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
＝シーン7 コミックZ本部 （現在） ＝
南 「・・・とまあ こういうわけ だったそうです。」
コミックＺ本部に やってきた瑞希たちは
同じく コミパ設営準備から 戻ってきた南教授より 今回のことの顛末を聞いていた・・・。
あさひ「・・・え、えとつまり 瑞希さんとすばるさんは」
玲子「勘違いしたまま デュエルってたわけ？ 」
彩 「・・・（溜息）」
千紗「にゃぁ〜 お気の毒です〜」
和樹、瑞希、すばる「・・・・・・・・・」
唖然とした表情で 南さんの説明を聞く彼女たち。当の三人は唖然と通り越して呆然となっている。
・・・ちなみに 今回の件の発端ともいえる、二人の彼女は 澤田司令に連れられて別の部屋に行ってます。
（何が起こっているかは とても話せません）
南 「それにしても 由宇ちゃんも詠美ちゃんも いけませんねぇ〜」
そんな周りの状況を解しないまま 南教授の話は続く、
南 「『敵の幹部になったふりをして、敵の素性を探っていた』和樹さんに そんなひどいことを言うナンて・・・」
瑞希 「・・・えっ？」
すばる「ぱぎゅ！？ それでは和樹さんは 本当は味方だったですの？」
和樹 「・・・南さん 何言っているのですか？ 俺はーー」
南 「か・ず・き・さん」
和樹「！？」
南の ひとさし指が 何か言おうとした和樹の口をやさしく塞ぐ。
南 「わたしの言ってること・・・間違ってないですよね？」
和樹「・・・・・・・（汗）」
南 「間違ってないですよね？（ニコッ♪）」
和樹「・・・え、ええ 実はそうだったんですよ〜♪ ハハハ♪・・・・・・アイタッ！」
南の笑顔につられ あったり 了承する 千堂和樹。
・・・ちなみに 最後の『アイタッ』は瑞希にスネに蹴られてのものである
瑞希「あのっ！ それで 結局彼女は何者なのでしょうかっ！？」
そして 南さんに詰め寄り 質問する瑞希。 先ほどの影響か、どことなく口調が荒い。
南 「あらあら〜 そうでしたね。もともと そのために皆さんに集まっていただいたのでした」
そういうと 南は かるく咳をしたあと、彼女の背を押しながら 上座の方にまわり
皆さんの顔を見渡した。ちょうど クラスに転校生を紹介するような 状態である。
南 「この娘の名前は『御影すばる』さん。 本日付けで コミックＺの新たな一員になりました。」
すばる「よろしくですの〜〜♪」
南 「皆さんのおかげで ハラジロシスターズの危機は去ったものの、 いつ新たなる敵が現れるかもしれません。
その時に備えて、今の内に 新たなコミレンジャーを育てていこうと司令は考え､彼女をスカウトしたそうです。」
玲子「なるなる♪ んじゃ 御影ちゃんは 見習コミレンジャーって わけネ☆ あっ、わたし玲子〜、よろしく☆ 」
千紗「千紗は千紗です よろしくです♪」
彩 「・・・・彩です（ペコ）」
あさひ「あ、あのわわわわたし・・・そ、その お願いしますっ（ペコペコ）」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
瑞希 「・・・えっと、さっきはゴメンネ。わたしは コミパレッドの高瀬瑞希。 その、いろいろ会ったけど---」
すばる「・・・はいですの♪♪こんどは すばる達は正義の味方同士 ですの♪ では 仲直りのしるしですの♪」
笑顔とともに 瑞希に右手を差し出す すばる。
そして 瑞希は出された手を握り・・・・・・・・・同じく微笑んだ。
和樹「やれやれ・・・・・・・まぁ、これで事件は一件落着・・・なのか？」
苦笑交じりの溜息を漏らしたのは千堂和樹
少し腑に落ちない点などは あるものの とりあえず彼は無罪らしい
南 「はい でも大変なのは これからですよ？ がんばってくださいね 和樹さん」
・・・・・・・・・・・・・・・
和樹「・・・何をですか 南さん？」
南 「あらあら？ まだ話してませんでした？」
和樹「ええ 多分・・・」
お約束である。（笑）
南 「すばるちゃんには これから 本格的にコミックパワーを身に付けてほしいのです。」
和樹「はぁ・・・それは言ってましたね」
南「そのためには やはり きちんと教えてくれる能力者が必要ですよね？」
和樹「まぁ、そうですね、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・！？まさか！？」
南「はい 和樹さんなら 安心してお任せできます♪（ニコ♪）」
確かに、コミックパワーを教えるには その能力者でなければ務まらない。
だがコミレンジャーの彼女達だけでは うまく教える事ができるのか 少々あやしい。
瑞希「か､和樹が すばるのコーチッ！？」
すばる「ぱぎゅううう〜！？」
和樹「ち、ちょっと待ってくださいよ！！！コミックパワーを教えるなら 編集長や南さんのほうがーーー」
南 「ええ、でも司令は実務でお急がしい状況ですし、わたしも 基地やコミパのお仕事がありますので・・・」
千紗「以前のコーチさんも 引退されましたですね」
和樹「で、ですがーーー！？」
すばる「・・・教えてくれないですの・・・？」
和樹 「え・・・？（汗）」
すばる「・・・すばるのしたことを 許してくれないですから・・・だから和樹さんは嫌がっているですの？（うるうる）」
和樹 「い、いや別にそういうわけじゃ・・・」
南 「では 引き受けてくださいますよね？（ニコ♪）」
和樹「うっ・・・」
すばる「やはり だめですの？（うるうるうる）」
南 「引き受けてくださいますよね？（ニコニコ♪）」
和樹「うう・・・・」
妙な威圧感あふれる南さんのスマイルにくわえ、
捨てられた子犬のように みつめる涙目の すばる・・・
この二人の懇願から 断れる男子は いるだろうか？ 否 いない（反語）。
和樹「・・・・・・・・了解しました、 この任務 務めさせていただきますです。（汗）」
すばる「！？ 本当ですの♪ ありがとうございますの」
少女の顔は 晴れやかな笑顔に変わった。
和樹 「ああ、俺にどこまでできるか わからないけど、必ずキミを 一人前のコミレンジャーにしてみせるよ。」
すばる「和樹さん ふつつかものでは ございますが、これから よろしくお願い致しますの♪♪（ニパッ♪）」
和樹 「あ、いや、こちらこそ（照）」
瑞希「・・・・・・・・・・なに 赤くなってんのよ？アンタ（ジト目）」
和樹「！？な、なにいってんだよ 瑞希（汗汗」
玲子「ニャハハ〜 モテモテ君だね 千堂クン♪ そうだっ わたしも一緒に教えてもらおうかな〜♪手取り足取り腰とりね♪」
瑞希「えっ？」
あさひ「あ、あの でしたら、わ、わたしも・・・おおそわりたいなぁ・・・って」
彩 「・・・わたしも」「
瑞希「ええっ！？」
南 「フフフ、これからも 大変そうですね〜♪」
そう、この世に萌える正義がある限り
彼女達の戦いはまだまだ続く。
新たな仲間 『御影すばる』とともに
萌えろ！正義の『同人戦隊コミレンジャー』！！！
【コレミンジャーＤＣ〜序章〜 完 】
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