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・・・そして　時を同じくして・・・・・・・・・・

瑞希は一人、移動基地『カベギワブース』を離れ、夜空を眺めていた。
都会の空とも思えないほどの満天の星空。
闇の中　微かにでも　確かに輝いてる　無数の光。

耳をすますと　微かに機械の駆動音や　声も聞こえてくる。
鈴香さん達が　格納庫で頑張っている音である。

「・・・鈴香さん　修理　まだ　終わってないんだ・・・」

ソクバイカイザーの修理には　思ったよりも深刻だったようだ
原因が自分たちにあるわけで　瑞希は少し申し訳なく感じる。
・・・だけど・・・

「・・・大丈夫、なのかな？あたしたち・・・」


そう　あと少しで　自分達は　最後の戦いに出撃する。
目標は　ハラジロシスターズ総統　カリスマン。最強にして最大の敵
以前あったときには　相手にもされず　完全にあしらわれていた
・・・今でも　勝てるかどうかすらわからない。いや　本当に　私達の力が通用するのだろうか？
かつてない戦いの前に　正直逃げ出したくなってくる。

瑞希は　今　目の前の景色ではなく　思い出を眺めていた。
そう　あの時、闘神のラ・オーとよばれる　圧倒的な敵との闘い・・・
正直勝てるとは信じられなかった。不安と恐れに押しつぶされそうになりながらそれでも　進まざる終えない絶望感
あの時を思うと今でも足が震えてくる。

そう　この感覚は　あの夜と同じ・・・でも　隣に彼居た彼は・・・

「ふみゅーー！！見つけた　見つけた　見つけたっ！なにやってんのよっ　こんな所で！」
「休憩時間だからって　うろついてたらアカンやろ　瑞希っちゃん。」

？？その言葉に　瑞希は思い出から　現実に戻る。
背後に居たのは　いつもの四人。

「あれっ？　もう集合の時間？？？」
「（ふるふる）・・・あと３２分１５秒・・・。」
「さ、探しましたよ　瑞希さんっ　ふ、船中探しても居なくて　あ、あたし　ま、まさか　消えてしまったかと」
「ゴメン、以前もコンナ夜を過ごしたなと　考えていたらつい・・・」
「なんや？和樹とシッポリ過ごした夜でも　思い出しとったん？？」

ブッ！？

「ち、違っ　あ、あたしは　郁美ちゃんを守った時の夜をーーー」
「なんや　やっぱそうか。」
「そ、そうなんだけどっ　けど　そうじゃなくって！」　
「ふみゅ！？なによそれ！？　そんなイベント聞いてないわよ！！」
「え、そ、それって　ほ、ほほほんと？ど、どこまで・・・？」
「・・・不純・・・」
「ストップ　ストォォッープ！もう　なんで　みんなそうなるのよーっ！？」

呆れながら　皆の暴走を止める　瑞希だったが、ふと先程までの抱いていた不安が薄れてるのに気が付いた。
ひょっとしたら　由宇もソノつもりで　あえて話をフッタのかもしれない。
瑞希は　心のなかで　彼女に感謝する。

「あ、そいえば、ダークさん　見ませんでしたか？・・・郁美ちゃんは　元気そうでしたけど医務室でしたが。」
「ダークなら既に救助されたそうよ。あたしが起きたときには居なかったけれど。」
「あのコスねーちゃんも難儀やな。いい加減　ウチラと一緒に行動すれば　ええのに」
「彼女にも彼女の理由があるのよ。大丈夫　また闘いでピンチになったら　駆けつけてくるわよ。」
「・・・闘い・・・これが最後ですね。」

・・・・・・長谷部彩の　言葉に　一同は口をつぐむ。・・・・が、その表情に暗い影はない。

「・・・長かったな・・・けど　ようやく　ここまで来たんや・・・」
「最初の頃は　ワケもわからず　ただもう無我夢中にがんばってたっけ、終わると思うと少しだけ寂しいような。」
「そう？　あたしは　やっと開放されて　嬉しいわ。早く　フツーの同人クィーンに戻りたいわ」
「・・・みんな・・・・・」

「あ、あの・・・そういえば　こ、これが終わったら　わ、わわたし達　どうなるのでしょう？」
「？ふみゅ？どうなるって？　ナニガ？」
「あ、いえ　作戦が　終わったら　私達も　解散とか・・・そ、そうなったら　みなさんと　お、お別れじゃ・・・？」
「・・・（クスッ）桜井さん　いきなり何を言い出すのかなと　思ったら・・・」
「そんなわけ　ないやろ。たとえ　コミレンジャーが解散しても　ウチラの関係は変わらんて、なぁ　彩やん　そうやろ」
「・・・（こくっ）・・・」
「そ、そうですよね♪　こ、これからもよろしくおねがいします（ペコッ）」
「ふん、ま、まぁ　　この詠美ちゃん様のトモダチの輪　に入れてといてあげるわ。」
「ちゅうか　アンタの場合　他にトモダチおらんやろ。」
「ふみゅっ！！　ア、アンタだってーーー」
「はいはい　ストップストップ　みんなナカマなかまっとーーーほら・・・。」

おもむろに右手を前に出した。意を解した由宇もその右手を重ね
彩、あさひ、詠美も手を重ねていく。

「・・・なんか　ちょっと恥ずかしいかも（汗）」
「フン　やりだしっぺが　何いってんだか。」
「せ、せっかく　だから　な、なにか　掛け声とかってか、かけません、か？」
「えっと　じゃあ『コミレンジャー　ファイト。オーッ』とか？」
「ふみゅぅ　ベタっぽくない？それ？」
「・・・うっ・・・」
「ま、まぁ　ええんちゃうか？　それくらい　わかりやすいほうが。なぁ　あさＰに　彩っち」
「そ、そですよ　」
「（こくっこくっ）」
「（コホンッ）それじゃあ　いくわね。コミレンジャー・・・」

・・・・・・・・・・・・

満天の星々が輝く夜空に　５人の友情と勝利の誓いが響く。

そう　和樹は今、あたしの側に居ないけど、あの時の仲間は変わらず側にがいてくれる。
だから　あたしは、あたしたちは逃げない。逃げる必要もない。
勝利を信じて進むことが出来る。

「・・・そろそろ、戻ります・・・？」
「ーと　さすがに戻らんとヤバイな。最後の最後で遅刻なんて　しまらんし。」
「それじゃあ　行くわよ　みんなっ最後の戦いにっ！」

・・・・・・・・・・・・・

そして　５人は　歩きだす。この闘いの物語の決着を　つけるために。

・・・これより　３時間後。コミレンジャー最終最大の闘いが　幕を開く・・・

〜コミレンジャー　３１話　【完】　　コミレンジャー　第３２話に続く　〜

＝あとがき＝

長らく御覧頂きまして　本当にありがとうございましたｍ（＿　＿）ｍ
こんばんは　コミレンジャー管理人のゴンジーと申します。

あ、一応説明しますと　初めて頂いたＳＳが　第３２話、その後最終回まで書き始めたので
今回で全話補完となるわけで　そういう意味では　最後の回ともいえますわけですｗ；

いや　それにしましても・・・全話補完　な、長かった・・・　（　＿　＿）＿ﾊﾟﾀｯ
コミレン最終回の時や　鈴香さんシリーズＳＳ「私と立川さん」を描き終えた時には
やりきった充実感というか　達成感が　あったのですが、こちらのほうは
それより　燃料が当に底を尽きて慣性で走ってるかのような　息も絶え絶え状態というかｗ；
年数で言うと　既に５年以上・・・８年以上？経ってるわけですね（○□○；）
あの頃とこらべたら　状況とか環境とか　色々変わってしまいましたが　
・・・うん完成できてよかったです　（　つー；）

とはいえ　まだ　（自分以外の人が書いた）ＳＳが未完だったり　最終回の話とか別ＨＰのままですし
完全な補完とは言いにくい状況なので・・・ひょっとしたら　あとでコッソリ更新されてるかもですね。
もちろん　その辺りは　鈴香さんＳＳの時と同じく　予定は未定状態ですがｗ；；；
少なくとも　２００９年は　別の創作作業に費やしたいので　それ以降・・・うん　やっぱり未定ということで（汗）　

というわけで　最後まで　お付き合いしてくださいました皆様　誠に　ありがとうございましたｍ（＿　＿）ｍ
もし　少しでも　楽しんでいただけましたのなら幸いです。

それでは　

＝２００８年１２月　ゴンジー＝

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