・・・・・・・・・・・・・・・・

和樹「撓れ　黄泉手！！」

ズガッ！　ゴゴゴゴッ！

和樹「唸れ！　渦鬼手！！」

ギュオオオオッ！！

タングスの叫びと主に　六腕の魔神は荒れ狂い
大地には　新たな巨大な爪あとが 増えていく

瑞希「ーーーくっ　ブラック！　被害状況はっ？」
彩「・・・ダメージ軽微、　問題ありません、が・・・」

同神使　ダイジェスの攻撃は　絶え間なく続く。
近づく物を全てなぎ払う　触手腕『黄泉手』　いかなる攻撃をも弾き飛ばす　回転豪腕『渦鬼手』
この２種類の腕の前に　さすがのソクバイカイザーも攻めあぐねていた。

和樹「フッ、　どうしたっ　貴様等の力はその程度か！？」
由宇「くっそ〜・・・　ピンク！　なにか　気づいたことないんかっ！？」

イエローは彼女に問いかけた。
こうした時　役に立つのは　ピンクのスキャン能力である。
もし　目の前の敵の　情報を手に入れることができていたら
それが　膠着状態から逃れられるかもしれないと・・・だが・・・

あさひ「え、えと　す、すみません　そ、それがその、　ぜ、全然ーー」
詠美「ふみゅっ！　なによ　つかえないわねっ」
あさひ「はぅっ！？」
瑞希「グリーン！　そんなこと　言ったら　駄目っ　ピンクも　頑張ってるんだから。」
あさひ「い、いえ　そのーーー」

ガガガガーーン

あさひ「きゃあっ！？」
由宇「くっ！　どうする　レッドッ！　このままやと　じり貧やっ」
瑞希「いいえっ　敵の手のウチの　よく見えないうちに　やみくもに　攻めるのは危険だわっ。今はーー」
和樹「ひらすら　攻撃を耐え　反撃のチャンスを待つ持久戦・・・ラ・オーにとった戦法だな？」
瑞希「！？タングスッ！！」
和樹「ーーだが、俺は　ヤツのように　呑気に構えるつもりなどないーーー」

バッ！

その時　今まで　組まれたまま　ほどかれてなかった　両腕がひらき構えをとる。
触手の黄泉手、ドリルの渦鬼手と比べ　人間の腕の形状にみえるが　その手のひらは　黒き光を放つ。

和樹「・・・遊びは終わりだ　コミレンジャー。これから全力で　相手をしてやる。」
詠美「・・・へ、へんっ！　ありきたりなセリフね。　アンタも　同人作家なら　もっと捻ったらどう？」
和樹「ありきたりであろうとなかろうと　事実は事実・・・ゆくぞ。」

バ、バッ！
解かれた腕　が印を結ぶ。　同時に魔神の体は黒き気に包まれーーー

和樹　「惑わせ、　宇利手！（バッ）」

ヴォッヴォヴォヴォヴォン！？

由宇「な！？　これはーー！？」
彩　　「・・・分身・・・おそらく・・・幻影・・・」

そう　次の瞬間　魔神の姿は　次々と別れ　
ソクバイカイザーを中心に　取り囲む

由宇「なるほど　最後の腕は特殊技能担当かっ」
詠美「ひのふのみの・・・ふみゅーー！　一体どれがホンモノなのよ！？」
和樹「在り来たりのセリフだな。同人作家なら　もっと　捻ったどうだ？（ニヤリ）」
詠美「ふみっ！？ピ、ピンク、アンタのセンサーにーーー」
あさひ「ダ、ダメです　使えませんっ！」
瑞希「ーー使えない！？？？」

和樹「「「「「いくぞっ！！黄泉手っ　」」」」」」

ズガガッガガガガッガガガガッガガガガガッガガガッガッガガ！！！

全員「「「「「キャアアアーーー！！」」」」」

再び始まる　同神使の猛攻！　幻影の攻撃もいり混じった　黄泉手の猛攻に避けることすらままならない！

瑞希「ピンク！使えないって　どういうこと！？」
あさひ「す、すみません！　さ、さっきから　計器が変・・・で　その　反応しないんですっ！」」

！？

瑞希「！？まさか　妨害電波っ！？」
詠美「ということは　はんべつふの〜！？」
由宇「ピンク！　なんで　それと早くーーー」

ズガガッガガガガッガガガガッガガガガガッガガガッガッガガ！！！

瑞希「くっ！　そんなこと　言っとる場合じゃないようねっ」
彩　　「・・・ダメージ　損傷率５０・・・６０・・・７・・・このままでは　もちませんっ」
詠美「ふみゅーーー！　ホワイターショット！！」

ドキューン！　ドキューン！

詠美「喰らいなさい！　喰らいなさい！・・・・って　どうして　攻撃がすり抜けちゃうのよ！」
由宇「グリーン！　幻をいくら攻撃しても　時間の無駄やっ！本体に当てぃっ　幻も消えるはずや。」
詠美「そ、そんなこと言ったってーーーピンクッ！！それは　アンタの役目でしょ！？」
あさひ「ど、どどどどど　どうすればーーーっ！？」



？？？「そういう時はね。　頼るんじゃなく　感じちゃいなさいっ！」
あさひ　「ーーーほえっ！？」
和樹「・・・やはり、来たか（ボソッ）　」

その時　一筋の流れ星のように　現れた蒼き機体。

？？？「とりゃああああぁぁぁ！！」
和樹「ぐっ！？」

ドガーーン！！！

そして　不意の一撃を背後から喰らい　派手に飛んでいく　同神使
と　同時に　１０体いる　幻が次々に消えさり　敵はもとの一体に戻る　
イエローの予想は見事当たっていたようだ。
そして　蒼き装甲を身にまとった機体・・・そう　それは　既におなじみの、

玲子「はーい♪　ピンチになったら　駆けつける〜♪　謎が謎呼ぶ正義の味方　コミパダーク　さんじょ〜☆」
五人「「「「「コミパダークッ」」」」」

玲子「報せを聞いて　急いで駆けつけたつもりだったんだけど
　　　　・・・あちゃ〜　思ったよりやられちゃってるね　キミ達。」
瑞希「ええ、敵のあの６本の腕がやっかいで・・・ソクバイカイザーでは　どうしても・・・」
あさひ「お、おまけに　センサー危機までおかしくて・・・あ、あたし　どうしればいいのか（クスンッ）」
玲子「・・・もぅ〜　しょうがないな〜　キミたちは　また大切なことを　忘れちゃってるね」
あさひ「・・・ほぇ？」
玲子「確かにキミタチはいま　ロボットに乗ってるけど　戦いの決め手はう　あくまでも私達のコミックパワー、
　　　　ソクバイカイザーは機械というか　媒体に過ぎないの。」
詠美「ふみゅ〜　そんなこと言ったって　ソクバイカイザーで戦ってるのに　変わんないじゃない。」
瑞希「・・・いいえ　今までは　機体の性能だけで　戦っていた・・・まだコミックパワーで戦ってなかった？？」
玲子「そう　機械や計器に頼るくらいなら、自分のコミックパワーで探してみなさい
　　　　操縦するンじゃなくって　マシンと同調し　コミックパワーを乗せるイメージで戦ってみなさい。
　　　・・・そうすれば　キミタチのソクバイカイザーは　もっと　強くなるから」
由宇「ようは　ウチらの気合と不屈の精神で　カイザーを強くしろってことか？」
あさひ「こ、根性とか　ひ、ひらめき　ですか？」
詠美「不屈と　加速と奇跡の精神コマンドねっ！」
彩　　「・・・明鏡止水・・・？」
瑞希「えっと　みんなの言ってる意味は　よくわからないんだけど・・・でも　言わんとすることは　わかった、気がする。」
玲子「ニャハハ、実はワタシも☆　でも　レクチャーの時間はココまでね　
　　　　さっきから　敵さんが　首を長くしてお待ちのようだしぃ〜」

・・・・・ゴゴゴゴゴゴ・・・・

和樹「・・・その機体　確かに　ＺＦシリーズ試作機、ＣＰＺ＝Ｆ０。
　　　　話に聞いていたが　　まさか　本当に　そんな旧式を持ち出してたとはな」
玲子「ノンノン、今の名前は謎の機体　『Ｆ＝ブレイカー』。　覚えときなさい　運命のタングス君☆」
あさひ「ーーえ？　旧式？？　だ、だって　え？そんなに　すごいのに？？」
玲子「だから　言ってるっしょ　ピンクちゃん。マシンの性能は機体で　決まるもんじゃないって。」
あさひ「・・・・・・・・」
和樹「そうだな　性能は機体では、な。ゆえに貴様等では　俺には勝てない。ーーー」

ヴォヴォヴォヴォヴォン！！

あさひ「はぅ！　ま、まだたくさんに　ふ、増えてーーー」
瑞希　「落ち着いて　ピンク　索敵能力に一番優れてるのは　貴女なのよ。」
玲子　「そう　キミになら計器に頼らなくても本体がわかるはずーーもっとも　わからないなら教えてあげるけど？」
あさひ「ーーーい、いえ　だいじょぶですっ　わ、わかりますっ　ワ、ワタシにだって！」
玲子「ＯＫ！　んじゃ　いくよーーー第二ラウンド　ＧＯ☆」

和樹「・・・撓れっ・・・黄泉手！」

そして　再び　ダイジェスの攻撃！　今度は　乱入してきたコミパダークに襲い掛かるーーーが　

玲子「悪いけど　その幻影攻撃は　経験済みよっ！」

ヒュンヒュンヒュンヒュンッ！

和樹「−−−ちっ！」

ダークの言うことは　正しかった。
幻覚も入り混じった　大量の触手攻撃を　華麗にかいくぐり　避けていく

ヴォッヴォヴォヴォヴォン！

瑞希「今よっ　ダークが敵を引き付けてるうちにーーー！」
詠美「ピンク！　今度はわかったんでしょうね！？」
あさひ「は、はい　グリーンさん　み、右から　二番目ーーーあ、あれですっ　多分っ！」

『多分は　よけいっ！！』と嗜めながら　グリーンはホワイターショットを放つ。
ーーーそして　弾はーーー

ガガーーン！

和樹「なにっ！？」
あさひ、詠美「「当たった！！」」
玲子「ほら　ね☆」
和樹「ーーーク、ククク　そうだ、そうでなくてはーーー」
玲子「悪いけど　余裕ぶってる　暇はなくてよっ」

ガシッ！！

和樹「何時の間に　！？」
玲子「今回は最初からクライマックスっ！」

ドガガガガッ！！

敵の一瞬の隙をつき　懐に飛びんでのダークの連打は　ダイジェスの胴体をへこませる。

和樹「・・・あまいな　その程度で　このダイジェスを倒せるなどと。」
由宇「だったら　これでどうやーーーっ！！」

ヴオン！

和樹「！？ちぃっ、渦鬼手！」

ギュルルルル！

彩「イエロー　まともにいっても弾かれますっ　狙うならーー」
由宇「わかっとるっ！軸の中心っ！（ヴオンッ！）」
和樹「なにっ！？」

ガガキンッ！！！

回転軸の中心と激しい激突、瞬間　火花とともに　渦鬼手は粉々に砕け散った！

和樹「６本の腕の一本くらいーーー！」
玲子「二本なら　どうっ？」

ザシッ！　！！

和樹「黄泉手がっ！？」
玲子「ーーーやはり　思ったとおり　いくら手数は多くても　一人では　対処仕切れないようね☆」
和樹「　こいつら　次々とーーー！」

バッ！

瑞希　玲子「「逃がさないっ！」」

バッ！　バッ！

形勢は　完全に逆転した。
空中へ　飛び上がり　体制を立て直そうとする　ダイジェスを
二体の正義の守護神が攻め立てるっ！！

ドガッ！　ガッガッ！

和樹「グッ！？」
由宇「うしっ　イケルッ　この調子ならーーー！」
瑞希「タングスッ　観念しなさいっ　今ならマダーーー」
和樹「ーーー轟けっ！　渦鬼手！！」

ゴオオオオオッ！！

瑞希「な！？　竜巻がーーーキャアアアアッ！」

ドシンッ！

和樹「甘いぞ　コミパレッド！！　この程度で　俺が屈するとでも　思ったかっ。」
玲子「キミもね☆」
和樹「グオッ！！？」

瞬間　ダイジェスの動きが　完全に締め付けられる。
その動きを封じているのは　大蛇のごとき蒼き炎。

玲子　「必殺！　パイソン＝スラーッシュッ！！」
和樹「！！」

ドカッ！？

そして全身を蒼き光に包みながら　つっこむはＦ＝ブレイカー。　最大の必殺技　パイソン＝スラッシュ！。
敵の虚と　死角を突いたコノ一撃は　流石のタングスも避けることがかなわなかった。
かくして　ダイジェスの体は　五体全てが　バラバラに・・・バラ、バラに

玲子「−−あれ?　なんか　思ったよりもあっけなくーーー」
あさひ「！？　ダークさん！　避けてっ！！」
玲子「えっ？」
和樹「（ニヤリッ）」

ドガガッガガガガガッ！！！！！