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ソコは 東京にある とあるアパート
都心から 若干離れてるものの 生活するには何不自由なく
大学からも近いため 学生が多く住んでいた。
そして そんな場所に訪れる 女性が一人・・・
その体は 予報より遅れて振り出した雨に濡れ
右側に まとめた赤く長い髪は重く垂れ下がる。
女性は 重い足取りで階段を登ると数あるドアの一つの前に立つ。
・・・彼女は以前も 同じことがあったことを思い出す。
・・・あの時は半信半疑状態だった。・・・
アレだけ見せられながらも まだ心のどこかで疑っていたのだ。
千堂和樹とタングス天王。二人が同一人物だということに
・・・だが 今回は・・・
部屋には鍵がかかっている。 電気もついていない・・・
彼女・・・高瀬瑞希は、合鍵を使い ゆっくりと部屋にはいる。
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見慣れたはずのその場所は片付いていており 別の部屋のようであった。
そう、そこには何もなかった。
机の上に貼られた描きかけの原稿も、
たたまずに投げ出された服も
無造作に散らかった雑誌も
そして しまりのない顔で迎えてくれる彼の姿も・・・
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「・・・・・・やっぱ ココにおったんやな。 瑞希っちゃん」
「・・・猪名川さん・・・みんなも・・・」
何時の間に居たのだろうか 振り返るとソコには 由宇、詠美、あさひ、彩の姿が・・・
・・・・・・彼女達も一様に 表情は暗い・・・
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同人戦隊コミレンジャー 第29話 ・・・エピローグ・・・・
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「・・・そんなずぶぬれで・・・髪くらいふいとけ、風邪ひくで・・・」
「・・・・・・うん そうだね・・・」
「・・・その様子やと、和樹は・・・」
「・・・・・・・・・・」
由宇の問いに 瑞希は肯定の沈黙。
無言でタオルを差し出す彩から受け取り髪を拭く。
あさひも そして 詠美ですら口を開かない。
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「あ、あああああのえと・・・その・・・そいえば、ですね 知ってたそうです。司令さんが、か、和樹さんが・・・で、彼だったこと・・・」
最初に沈黙を破ったのは あさひ だった
それまで無表情だった瑞希も目を見張る。
「ちょっと、それどういうことよ 桜井さん！？」
「あ、あわわわわ・・・え、えとそれは」
「正確には・・・和樹さんがタングス天王であると感じてた・・・です。」
「長谷部さん？ーーーなぜ・・・それなら・・・どうして？」
「そやな、ウチらも聞いたんや。なんで そのこと黙っとったんやっ、て。そしたらな」
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【そうね・・・確かに私は彼をタングスと感じていたし、彼も そのことに気づいていたわ。
でももし追求したら、 彼は もっと早く姿を消していたでしょう。
だから、私達は伏せてたの。そう ・・・彼を信じていたいから 】
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「・・・どういう意味？猪名川さん。結局 和樹は敵だったのでしょっ！？ 」
「知らんわっ！司令は それだけ言って 逃げてもうたんやっ。」
「だって アイツは みんなを騙してたのよっ！？ 信じるって 何を信じる？どうっ？ そんなワケわからない話ーーー！」
「あああっ！ もおおおおおぉ ふみみゅううううううううううぅぅぅぅぅっ！！！」
！？
「えええええ詠美さん！？」
「ムカツク ムカツク ムカツクーーーッ！！和樹のくせに 和樹のくせに 和樹のくせにぃーーーっ！
私に黙って敵になるなんて １０万光年早いのよっ！」
そして とうとう何かの感情の糸が切れてしまったのだろう。
泣き叫びながら 部屋を家捜しをはじめた大庭詠美
「ポチ！ ポチきぃ！ シタボクーー！！ タンムズだか パンプスだか モームスだか しんないけど
本当は 隠れてるんでしょ おとなしくでてきなさいっ！！」
ベットの布団を引っ剥がし 押入れを開き 中身を抜き出す
だが 、みんな彼女の行動を止めない・・・いや 止められない。
・・・彼女の気持ちが痛いほどわかるから。 同じ気持ちだから・・・
「ふみゅーーー！」
押入れの奥に入っていた荷は、どんどん吐き出され中身がばら撒かれる
そして、瑞希の足元に 一冊の本が足に当たる。
「・・・・・・・・・・・あれ？ この本は！？」
・・・・・・・
そう、それは 先日片付けた際 不要品の箱に入れた本。
いらないものと して 捨てられるはずだったモノ。
ゴミの日は当に過ぎてるはず
「あ、あわわ そ、それ ひょ、ひょっとしてＨな本・・・」
「・・・驚くようなことかい あさＰも 瑞希っちゃんも
和樹も男の子やったんや そんな本一冊や二冊もっとっても 当然やろ・・・」
「ううん、・・・そうだけど、 そうじゃないの この本は・・・」
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『いや〜 ハハハ。 こうして見なおしてみると やっぱり 捨てるのは惜しいというか。
コノ本だって また 後で読みたくなる時もあるかもしれないし。』
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！！？？
「ーーーそっか そういうこと意味だったのですね、司令。」
「・・・ほぇ？ 瑞希さん？」
・・・・・・・そう 彼女は気づいた・・・・・
確かに 千堂和樹はタングスへと変わり 自分の前から消えていった
だが結局 彼は全てを捨てていなかったのだ。・・・千堂和樹としての存在を・・・
そして 信じるというのは・・・
・・・・
「ふみゅーーふみゅふみゅーーー！」
「・・・・・・・詠美さん いくらなんでも そのくらいで・・・」
「彩っち そんなんじゃ コイツはとまらん・・・おい 大庭か詠美、いい加減にーーー！」
ペシッ！
「ふみゅっ！？ 何すんのよ 温泉パンダ！」
「い、いや？？ 今のはウチやのうて・・・」
「はいはい 大庭さん ストップ ストッープッ。 折角珍しく片付いてた部屋なのに 元に戻して どうするのよ？」
「ふみゅ？」
由宇と詠美が 驚くのも 無理はない。
ツッコミハリセンを入れたのは ミズキャーステッキ ハリセンモードを手にした瑞希だった。
「ーーーホント、アイツにも困ったものよね。オタクになっただけじゃなく 今度は大志と 本気で世界征服なんて
ホントに まったく 何考えてるんだかーーーーーーでも・・・」
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『…人間一つや二つ 必ず 隠し事があるもんだろ？でも、それは 相手を騙す…とか悪意で隠しているものだけじゃなくて、
ーーな、なんていうか 相手を大切に思うからこそ隠してしまう場合も あるわけで。・・・」
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いつか聞いた 彼のセリフが 瑞希の脳裏に浮かぶ。
そう、あの時 司令はおそらく アイツがタングスであるかどうかでなく
タングスの正体である彼を・・・千堂和樹を信じるといっていたのだ。
だから 今 自分も信じるのだ。 彼自身を、自分の知ってる千堂和樹の存在を・・・
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「瑞希っちゃん？」
「ううん なんでもない♪ 次に会った時には きっちり 懲らしめてやらなくちゃっ みんなも アイツに手加減しちゃ駄目よ」
「・・・・そうや・・・ そうやなっ！ あんバカ 次にあった時にきっちり ヤキいれたるっ。」
「はぅっ！？ ゆ、由宇さん そ、その 穏便に・・・」
「ふみゅーーー！ タングス点棒なんて コテンパンのケチョンケチョンよっ！」
「・・・一文字違い・・・おしいです。」
「いや 惜しいというか・・・ さぁさぁ 皆 片付けるわよ。 こんな部屋 和樹が戻ってきたら ドロボウと誤解しちゃうだから」
「「「お、お〜・・・？」」」
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そして 彼女達の顔にも 心が戻る。
・・・もちろん 現実が変わったわけでもない。 好転したわけでもない・・・
だが 前に進む限り 希望の光は 必ず見えるはずっ
それぞれの思いを胸に秘め、 行け！頑張れ
同人戦隊 コミレンジャー！
〜コミレンジャー 29話 完 〜
あとがき
ようやく ここまで・・・ｗ；；；
というわけで ご購読ありがとうございます ゴンジーと申します。
さて 今回はコミレンジャーシリーズもいよいよ 大詰め
ついにタングスの正体が バレてしまうという・・・え？しってましたか？ そうでしたねｗ；；
当初から ご購読の皆様には ご存知のことなのですが
この話 タングスＶＳコミパレッド の３３話から はじまりました。
つまり この展開は最初から避けては通れない展開だったのですが
同時に 頭を悩ませる展開でもありました・・・普通に考えたら
どう見ても 彼女を騙してた酷いキャラになってしまいますからね 和樹が（＝ー＝；；；）
しかも 正体バレのうまい展開を 第２６話で 使われてしまって
・・・アレ以上 うまく見せる展開なんて 思いつかず ズルズルと先送りに（汗汗
一時期は 当の第２６話を書かれた あつやんさんに 今回の話を丸投ｇ・・・（ｺﾎﾝ）お願いしようとも思っていたのですが
２８話も途中で 何年も止まってるような状態なわけで ｗ；；；；
結局 あつやんさんから聞いていた展開 『二人のデートのあと 和樹は瑞希に 自ら正体を明かす』を元に
自分なりの展開でまとめる次第となりました。
まぁ それだけ色々と悩んで生み出したものとあって 実際の作品も・・・いつも以上に グダグダですｗ；（ぉ
しかも 今回は いつも以上に誤字脱字も 多かったようで 重ね重ね申し訳なく思いますｍ（＿ ＿；）ｍ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・と ひとしきりネガティブになったとことで 最後に 先の話を
次回の更新ですが まだ マンガ版の第７話も残っておりますし ０７年冬コミに向けての原稿
また バオガオンなど 色々とまとめたい作品が残ってますので
数ヶ月ほど（早くても２月、遅くとも５月末まで） 更新をお休みとさせていただきます。
そして 次回の話は いよいよ第３０話と３１話！
この話は前後編と繋がった話なので、事実上シリーズ最後の回になりますっ（＞▽＜ ）
今度は 自分の得意な（？） ロボバトルメイン お約束メインな話になる予定なので
よろしければ 期待してお待ちくださいませｍ（＿ ＿）ｍ
では 今回は いつもより若干長い話となりましたが この辺で
もし読んでいただき少しでも楽しんでいただけましたら幸いです。
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