同人戦隊 コミレンジャー 第２２話
「逆襲のラ・オー！ コミレンジャー最大の危機！！（中編）」
〜 午前 3：００ 塚本印刷所 〜
時は草木も眠る丑三つ時・・・
和樹「…ふぅ やれやれ…」
塚本印刷のバルコニーに男は一人へたりこむ・・・
彼は 漫画執筆の修羅場を終えた体で先程まで印刷の製本作業を手伝っていた。
和樹「全く・・・なんで こんなことになっちまったんだ？]
そして誰に話すでもなく 男は 独り空の月に呟いた。
もっとも 男の言葉の真意は 別の所にあるのだが…
？？？「だ〜れだ？」
…ふいに 彼の視界が遮られる…
和樹 「・・・なにやってんだ？お前」
？？？「ブーーッ♪ 私は『お前』じゃ ありません〜♪」
和樹 「じゃあ 千紗ちゃんかな？いや あさひちゃん？それとも 彩ちゃん 詠美ちゃん 由宇…」
？？？「アンタ わざと言ってる？」
和樹 「もちろん♪」
ギュウウウウウーーーッ！！
和樹 「うわっコラ！やめろ瑞希っ！イテテッ！」
和樹「イテテ…」
瑞希「…まだ痛む？」
和樹「目が潰れるかと思ったぜ。」
瑞希「ごめんね 和樹」
和樹「・・・」
瑞希「？どうかした？」
和樹「い、いや別に（照汗）それより お前こそ まだ寝ていなかったんだな？」
瑞希「うん 今まで 私が見回り…じゃなくて、郁美ちゃんの看病の番だったから…」
和樹「そうか・・・具合はどうだ？」
瑞希「うん・・・まだ郁美ちゃんは 目を覚ましていないけど、明日には元気になっているって…」
和樹「あ、いや 郁美ちゃんもだけど…」
瑞希「？」
和樹「瑞希 お前はどうなんだ？あれだけ酷い怪我を…してないな？（汗）」
瑞希「え？ ハハハ わ、私は ほらっ テニスで鍛えてるから♪」
和樹「…それでなのか？」
瑞希 「うん それでなの♪（本当はピンクに治してもらったからだけど・・・）」
和樹 「そっか・・・ならいいけど」
瑞希 「うん・・・」
・・・・・・・・・・・・・・
瑞希「…なにも 聞かないんだね？」
和樹「ん？なにを？」
瑞希「郁美ちゃんのことや…私達のこと…」
和樹「…聞いて欲しいのか？」
瑞希「そ、それは 困るけど（汗）」
和樹「だろ？まあ お前が何を隠していようと 俺には意味の無いことだしな。」
瑞希「…そうよね…アンタにとっては 私達なんて…関係ないことよね。」
和樹「なっ！？ そ、そういう意味じゃねぇっ！！」
瑞希「か、かずき？」
和樹「…（ハッ！） す、すまん。その、なんというか…（汗）」
瑞希「・・・ごめん。」
和樹「い、いや 謝られても（汗）そうでなくて、その…なんというか（滝汗）
…ほらっ 人間一つや二つ 必ず 隠し事があるもんだろ？
でも、それは 相手を騙す…とか悪意で隠しているものだけじゃなくて、」
瑞希「……」
和樹「な、なんていうか 相手を大切に思うからこそ隠してしまう場合も あるわけで。
だ、だから 俺は気にしてないとのは お前達の隠し事で
お前のことは気にしまくりというか…ハハハ（汗汗）」
瑞希「…和樹…（クスッ）」
和樹「ハ、ハハハ、なに言ってるんだろな？ 俺は」
瑞希「…アンタも 私に隠し事があったりするの？」
和樹「えっ？…そ、そりゃあ もちろん一つや二つは……な」
瑞希「…なに？」
和樹「いや そ、それはだな……（汗）」
瑞希「ま 大体想像つくけどね♪アンタの秘密なんて どうせベッドの下のＨな雑誌ぐらいでしょ？」
和樹「そ、そんなことないぞっ！」
瑞希「どうだか♪」
和樹「そ、そうだな 例えば…お、俺が瑞希にラブラブぞっこんな こと…」
瑞希「……えっ！？（赤面）」
和樹「な〜んてな♪ 本気にしたか？ ハハハハハ」
瑞希「・・・」
和樹「？おい 瑞希・」
瑞希「バ・・・」
和樹「バ？」
瑞希「バカァァァァァ〜〜ッ！」
（キ〜〜ンッ！！）
和樹「グォ〜！？ コ、鼓膜が〜（汗）」
瑞希「フンだ！ 」
スクッ
和樹「お、おいこら 瑞希っ」
瑞希「……バイバイ♪」
和樹「え？」
ダッダッダッ
和樹「……」
瑞希「……和樹…」
ポンッ（瑞希の方に誰かが手を置いた音）
由宇「告白タ〜イムやのうて 残念やったな みずきっちゃん♪」
瑞希「！？ い？猪名川さん 何時からそこに？」
由宇「まあ細かいことは気にすんなや♪そやけど あんな別れ方で よかったんかい？」
瑞希「うん…… これが今生の別れってわけでもないし……」
由宇「…そうやな ははは ウチも変な事口走ってしもうたわ（汗）
ほな うちらも そろそろ休もか？ 明日の朝は早いで。」
瑞希「…そうだね」
・・・・・・・・・
和樹「……明日か…」
・・・・・・・・・
〜 午前5時頃 早朝 〜
・・・・・・・・・
オタク縦「ＺＺＺ・・・」
オタク横「ぐぉ〜ぐぉ〜」
・・・・・・・・・ドカッ！！！
オタク縦「ぐ、ぐわ！？ な、なんでござる？拙者達の眠りの邪魔をする者は？」
オタク横「じ、邪魔をしないでほしんだな！？」
雄蔵 「……」
オタク縦「ラ、ラ・オー様っ！ いえ、これはで ござるな・・・（汗）」
雄蔵 「郁美はドコだ？」
オタク横「えっ？ か、彼女はまだ 見つかっていないんだなっ（汗）」
雄蔵 「……」
オタク縦「ま、まったく オ・タ−クどもは 何をやっているのござるやらっ
これは後で おしおきでござるな ラ・オー様」
雄蔵 「……貴様等は 何をしておる？」
オタク縦「せ、拙者たちはその…（大汗）」
オタク横「な、なんだな…（滝汗）」
雄蔵 「……」
ダラダラダラ…
雄蔵の無言の圧力に対し、滝のような油汗を流す オタク縦横。だが そこへ…
戦闘員 「「ウィーーー！！」」
オタク横「お、お前達っ！ 一体なにをしていたんだなっ！」
オタク縦「お前達の性で 拙者達は…」
戦闘員 「ウィ、ウィ ウイーーーッ！」
オタク縦「な、なに？ 見つけたでござると？」
雄蔵 「！！ 何所におるっ！？」
戦闘員 「ウ・ウ・ウィィーーー・・・（汗）」
オタク横「げ、現在 コミレンジャーどもと一緒にアリアケ付近へ逃亡中とのことなんだなっ！」
雄蔵 「行くぞ！」
ズンッズンッズンッ！
オタク縦「ま、待ってほしいでござるっ ラ・オー様〜っ」
オタク横「お、お前達も 付いて来い、なんだなっ」
戦闘員 「「「「ウィーーーーッ！！」」」」
ダダダダ・・・
〜 午前６時頃 とある埋立地〜
・・・ ・・・ ・・・
由宇 「・・・ここまで来れば とりあえず大丈夫やな」
瑞希 「気分はどう？え〜っと 郁美ちゃん？」
郁美 「…あ？ は、はい 大丈夫・・・です。」
詠美 「ふみゅわ〜〜（むにゃむにゃ）もお どうしてこんな朝早くに出発するのよ！？
『早起き婆さんは お徳』って言葉を知らないの？」
彩 「『早起きは三文の徳』…ですか？」
詠美 「そ、そうともいうわね（汗汗）」
彩 「使い方も…間違ってます」
詠美 「？？何が？」
はぁぁ〜〜・・・・・・
グリーンを覗く４人の溜息が 辺りを包む・・・
由宇 「…にしても簡単にココまで来てしもうたな。これやと このまま見つからずに…」
オタク縦「フフフ そんな心配は無用でゴザルよ（ニヤリ）」
オタク横「なんだな♪」
戦闘員 「「「「ウィーーーッ！」」」」
瑞希「！？あんた達は！？」
オタクズ「「フフフ…我等こそハラジロシスターズの忠実なる僕！ その名も――」
彩 「…雑魚キャラ二匹に エキストラの皆さん」
ズベべシッ！
カッコよくポーズを決めようと身構えた二匹は派手にズッコケた。
オタク横「ひ、ひどいんだな〜」
オタク縦「ちゃんと名前を呼んで欲しいでゴザルヨ〜」
由宇 「ハイハイ わかったから とっとと かかってこいや
ちゃんと返り討ちにしたるさかい。」
オタク横「グ、グフフ そ、そうやっていられるのも 今のうちだなんだな。」
オタク縦「ラ・オー様！！ 出番でござる！」
一同 「「「「「！？」」」」」
ズシンッ！！
雄蔵 「……」
瑞希 「やはり でてきたわねっ！」
郁美 「あ…ああ……」
雄蔵 「……」
ズン・・・ズン・・・
オタク横「お お前達も 年貢の納め時でなんだな♪」
オタク縦「さぁ ラ・オー様 やっつけてくださいでゴザルッ」
瑞希 「くっ！」
ズン・・・ズ・・・（ピタッ）
雄蔵 「…おい」
オタク縦「は、はい なんでござりますか ラ・オー様？（揉み手）」
雄蔵 「郁美はドコだ？」
一同 「「「「！？」」」」」
郁美 「え？ あ、あの･･･」
オタク横「？？な、なに言ってるんだな ラ・オー様？お嬢ちゃんは目の前に…」
雄蔵 「無断・転射！！！」
ドキューン！！
郁美「キャァッ！！」
ドカーーン！！
オタク縦「ラ・オー様！？一体なにを？」
雄蔵 「よく見ろっ！」
オタクズ「「へッ？」」
言われるままに 攻撃跡を凝視するゴッザールにナンダーナ。爆煙から現れた姿は…
あさひ「ケホッ！ ケホッ！」
オタク縦「ピ､ピンクでござると？？」
オタク横「お、お嬢ちゃんがピンクになったんだな？？」
雄蔵 「……（ジロリッ）」
オタク縦「ひっ！？ い、いやこれは 拙者のミスではないでござる！（汗）」
オタク横「そ、そうなんだなっ（油汗）これは皆 無能なコイツラのせい なんだなっ！」
戦闘員 「「「ウ、ウィィィ〜〜ッ！？（滝汗）」」」
雄蔵 「…何をしておる？」
オタクズ「「はい？」」
戦闘員 「「「ウィ？」」」
雄蔵 「早く 本物の郁美を探して来いっ！！」
オタクズ「「は、はいぃぃぃ〜〜っ！！」
戦闘員 「「「「ウィィィィィッ！！！」」」」
ズドドドッ〜〜！！・・・
蜘蛛の子を散らすように 一斉に逃げ出した ゴッザールナンダーナに戦闘員達
・・・そして 場に残るは・・・。
あさひ 「み､皆さんごめんなさい。 ばれてしまいました（汗）」
瑞希 「ううん ピンクのせいじゃないわよ。でもまさか こんなにあっさり
ピンクの『マジカル コピー』が見破られるなんて…」
詠美 「ふみゅ〜 脳細胞まで筋肉繊維ぎっしりなオバカ番長だと 思ったのにぃ〜」
由宇 「そのセリフ、 あんただけには言われとうなかったやろな このオッチャンも。」
詠美 「どういう意味よ それっ！？」
雄蔵 「フンッ、この程度の児戯で騙そうとは・・・。この代償・・・高くつくぞ！」
ゴゴゴゴゴッ！！・・・
あさひ 「あ、ああ・・・敵さんの 戦闘力が・・・（汗）」
瑞希 「（ボソッ）・・・でも 一応作戦は成功ね」
由宇 「（ボソッ）そうやな ウチらが敵をひきつけておる間に
千紗ちぃと鈴香はんが いくみんを本部に連れてっとるはずや。」
彩 「（コクッ）・・・あとは・・・」
詠美 「そうっ！！ あとは筋肉ガクラン男を このグリーン様の超絶パワーで
コテンパンのケチョンケチョンにするだけねっ！！（ビシッ！）」
あさひ 「そ、それは 少し違うかな？・・・っと（少汗）」
雄蔵 「面白い、その戯言・・・遺言として受け取ろうぞっ！」
グオオオオオオーーーーツ！！！
瑞希 「戦闘開始よっ！ みんな配置についてっ！！」
一同 「「「「オオッ！！」」」」
〜 同時刻 塚本診察所 〜
キキキーーーーッ！！ バンッ！！
静かな住宅街に 派手なブレーキ音とドアの音が 響きわたる。
宅配業社に扮装した 鈴香さんと装甲指揮通信車「コマンダーチーフ」到着の音である。
鈴香 「毎度っ！ 荷物を引き取りに参りましたっ！」
千紗 「にゃああ〜 整備のお姉さん お待ちしてましたですっ♪」
鈴香 「立川さんは？」
千紗 「はい こっちですぅっ」
・・・・・・・・・
鈴香 「…あのう、どこに居るのでしょうか？」
千紗 「に、にゃあ 不思議ですぅ？確かにお姉さんは ココで眠っていたですよ？」
鈴香 「…確かに まだ少し布団が暖かいですが…まさか！？」
…彼女の不安を 大きく暗示させるかのように
その部屋の窓は 大きく開け放たれ カーテンは風になびいていた・・・
― 中編に続く ―
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