「番外編；千紗ちゃんのリボン　〜探検☆コミックＺ秘密基地〜」（後編）

　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・というわけで　ここは　Zフロア西館にある一室。通称：『格闘場』
　先ほどまで　コミレンジャーの彼女達がいた　『トレーニングルーム』が　
　基礎能力や技能を鍛える部屋とするならば
　ココは　その名のとおり　より実戦的な修行を　行う場所である。
　
　・・・で、ここに連れて来られた　千紗ちゃんがどうなったかというと・・・

由宇「オラオラオラオリャァァッ！！
詠美「ふにゃあああああああああああああぁぁぁぁぁぁ！！！！」

　イエローこと　猪名川由宇の御協力により、

由宇「いつもの威勢はどうしたんやっ！　ちったぁ　刃向かってこんかいっ！　」
詠美「そんなこと　無理ですぅぅぅーーーー（T□T）」
由宇「なんやと　こんの馬鹿弟子がぁぁぁああああ！！」（　ドバシッ！）」
千紗「にゃぁあああ　千紗、弟子じゃないですぅぅぅーーーーー！」

　まさに絶対絶命の危機的に陥っていたりする・・・・・・。　

彩　　　「・・・・・・・スパルタです・・・」
あさひ「あ、あの・・・ゆ、由宇さん、詠美さん？　そ、そろそろ休憩したほうが・・・」
詠美　「にゃっ、お姉さん〜！　それはいい考えで・・・」
由宇　「よそ見すなっ！！！」

　バシッ！

詠美「にゃぁぁぁぁ！？」

ハリセン一閃、　とんでく詠美（千紗）ちゃん

あさひ「あ、あわあわわわ！！　えええ詠美さん〜〜！？」
彩　　「（ふるふる）・・・大丈夫・・・立てます」
あさひ「ほぇ？」

詠美「ふ、ふにゃぁあああ・・・・」

　彩の言葉どおり、彼女は　ゆっくり起き上がる。
　『産湯の頃からから、根性と拳で　修羅場をくぐってきた（本人談）』猪名川由宇にとって
　気絶しない程度に　痛めつけていることも造作もないわけである。
　もっとも　やられる側にとっては　不幸この上なしである。

由宇「すまんな　あさピー。今日は徹底的に鍛えなおすと決めたさかい、あんた等だけで休んでや♪
　　　　・・・コラッ　詠美っ　よろけとる暇なんかあるかいっ！　次いくでっ！」
詠美　「にゃぁああ！！」

　再び詠美の絶叫が木霊する。
　彼女を止める事ができず　オロオロしながら見守るあさひ
　・・・そして・・・となりでは　彩が　首をかしげていた・・・

あさひ「あ、彩さん　どうかしましたか？」
彩　　「・・・変です・・・」
あさひ「え？　ど、どどこがですか？」

　とたんに　しきりに　顔をなでまわしながら　あさひが尋ねる。
　おそらく　自分の事を言われたのだと　おもったらしい。

彩　　「（ふるふる）・・・詠美さん・・・です」
あさひ「ほ、ほぇ？　え、詠美さん？」
彩　　「（こくこく）　詠美さん・・・いつもより・・・・・・変」
あさひ「え、えと　た、たしかに　詠美さん　いつもより調子がわるいというか・・・」
彩　　「いつもより・・・よわい・・・」
あさひ「は、はい　そ、そですね・・・」
彩　　　「いつもより・・・泣き虫・・・」
あさひ「た、確かに　いつもより泣き虫です　いつもは　あそこまでは泣かないです。はい」

？？？「失礼ねっ！　誰が　変で　弱くて　泣き虫ですってっ！？」

彩、あさひ「！？」

　　突然の声に　驚き二人が振り向く・・・そこに居たのは

---

彩　　　「詠美さん！？」
あさひ「あ、あれ　あれれ？だって　トレーニング・・・あれ？」
詠美　「・・・なによ？　べつにサボっていたのじゃないわよっ？　
　　　　　ココにくる途中で人に道を聞かれたから　答えてあげてただけなんだからっ。」

　　サボタージュのことを　責められるのかと思い、小学生の遅刻なみの言い訳をする詠美。　
　　だが　二人は　それにツッコムどころではない

あさひ「あ、あの　えと、あ、あなた詠美さんですか？」
詠美　「はぁ〜っ！？　当り前じゃない！　なにボケてんのよ！？」
あさひ　「そ、そですよね（汗）　で、でででも・・・」
彩　　　「・・・・あれ・・・」
詠美　「ふみゅ？」

　彩の指さす方向に　目をむける詠美。そして　もちろん　そこでみたものは・・・

由宇「おりゃああああ！！」
詠美（千紗）「ふにゃぁああああ〜っ！」

・・・・・・・・

詠美（本物）「ふ、ふみゅみゅ！？あれ　誰よ！？」
彩　　　「・・・詠美さん」
詠美　「それじゃあ私はダレ！？ココはどこ！？」
あさひ「え、えと　あなたは詠美さんで、こ、ここは　Zフロアで・・・」　
彩　　　「ふみゅーーー！？　なんでなんでなんでぇぇえええ？？（＠□＠）」

由宇「あん？　どうかしたんかい　アンタラ・・・・ってなんや！？」
詠美（千紗）「にゃぁ！？」

　彼女も　ようやく状況を理解する。二人の詠美を見比べる由宇・・・　

由宇　「詠美・・・細胞分裂でけたんか？」
詠美（本物）　「そんなわけないでしょっ！」
由宇　　「・・・ちゅうことは・・・片方が・・・」
あさひ　　「え、えと　多分　そちらに居る方が・・・その・・・
彩　　　　「・・・・・・ニセモノ」
詠美（千紗）「にゃにゃっ！？」

　由宇、彩、あさひの視線が　片方の詠美に　一斉に　あつまる。
　そして・・・先ほどの瑞希とおなじ殺気を帯びたものに・・・　

詠美（千紗）「にゃぁああああああああ　お姉さん〜！（バッ）」
詠美（本物）「な、ちょ、ちょっと！？　」

　その視線に　感じた感じたニセ詠美ちゃんは
　なんと　本物のちゃんさまに　とびついたっ
　重なった状態で　そのまま床に転がる詠美たち。

詠美「こ、こらワタシっ！！　離れなさいったら　離れなさいってばっ！」
詠美（千紗）「にゃぁああ　助けてほしいですーーーっ」
あさひ「あ、あれあれ？　ド、ドッチが！？」
彩　　　「・・・（ふるふる）・・・」

　『ワタシにも　わからない』と　首を振る彩。
　確かに　こう　もみないへし合い状態になってしまっては
　ドッチがドッチだか見分けが付けられない。

　・・・だが・・・

由宇　　「大丈夫や　二人とも　ウチにええ考えがある。」
彩　　　　「えっ？」
あさひ「さ、さすが　由宇さん♪　なにかいい考えが・・・・・・・」

由宇「必殺っ！！猛虎・応・炎・弾ーーーーーっ！！」

彩　　「！？」
あさひ「ほぇ！？」

　　説明しよう！『猛虎応炎弾』とは　コミックパワーを炎の固まりに変えて
　　敵にぶつけるという　由宇ことコミパイエローの必殺技である。
　　そして　火の玉の向った先は・・・・・・

詠美たち「「ふみにゅーーーっ！？」」

ドガーーーーーーーーーーーーーーーーーーン！！

---

・・・・・・・・・・・・・

彩　　「・・・・・・・・・・ふきとびました・・・・・・・・・・二人とも・・・・・・・・」
あさひ「・・・ふぅ（パタッ）」


　あきれる　彩。
　卒倒するあさひ。
　そして　一人で勝ち誇る　猪名川由宇

由宇「大丈夫やて　ちゃんと手加減はしとるさかい、
　　　（仮にも）ホンモンなら、これぐらいの　攻撃　耐えとるはずや♪
　　　　・・・ほれ　見てみいっ♪　ちゃんと片方だけが　立ち上がっとるやないか・・・ん？」
詠美「・・・・・・コピボン・・・」
由宇「？どうしたんや　詠美・・・」
詠美「コピボン大増殺ゥーーーーッ！！！」

　再び説明しよう！「コピボン大増殺」とは　コミックパワーで超巨大なコピー本を生み出し
　そのまま　相手の頭上に落とす　詠美ことコミパグリーンの必殺技である。
　そして　ソノ標的は・・・・

由宇「！？な、なんやぁっ！？」

　　ドーンッ！！

　　そして響き渡る　落下音っ！だが　由宇は間一髪で　攻撃を避けることができた

詠美「ふみゅーーー！！　避けるなんて卑怯よ！この　強暴パンダー！！」
由宇「ナンテ奴や、仲間に攻撃してくるやなんて。　そうかっ　あんたがニセモンやなっ！」
彩　　「・・・（ふるふる）」

　　無言で　違うとツッコム　彩、・・・だが　無言なので意味がない。

詠美「ダレがポケ〇ンよっ！　今日の今日こそ　コテンパンのケチョンケチョンに　してやるぅ〜っ！！」
由宇「おう　パチモンのほうが　ええ根性しとるやないかっ！　返り討ちにしたるわーーーーーーっ！」
詠美「ふみゅ〜〜！　ちゃん様　必殺　スーパー　グレート　ミラクル　デリシャス　ビーティホー
　　　　ローリング　スペシャル　パンチ　ＤＸーーー！！」

　ドガッ！　

由宇「やりおったなぁ！　必殺　六甲おとしーーーーーっ！！」

　バキッ！

詠美「ふみゅううううううーーーーーー！！」
由宇「おりゃああああーーーーーーー！！」

　ゴゴゴッ！　

　ゴス！！

　ポカポカッ！

　カキーーーーン！！

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・

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・・・・・・・・・・・そして・・・・・・・

澤田「で・・・結局　彼女達はどうなったの？」
南　　「はい、30分後に　リボンは無事回収。千紗ちゃんも　あさひちゃんの「ミラクルボイス」のおかげで　
　　　　命に別状はありません。」
澤田「・・・それは　つまり治癒能力が必要ほどの　重傷だった・・・ということかしら？（ジロッ）」
南　　「はい、そうともいえますね（＾▽＾；）」
澤田「・・・・・・（溜息）」

　　ここは　コミックZ　基地フロアにある　おなじみ『ブリーフィングリーム』
　　出版の仕事から　戻ってきた　コミックZ司令　澤田真紀子氏は
　　そこで　南教授から　事の顛末を聞いていた。
　
南　　「えっと・・・そうそう♪　今回のマジカルリボン、　あさひちゃんに　使ってもらうことにしました。」
澤田「桜井さん・・・たしかに　演技力や　能力から考えて彼女が適任だけど、問題は改善されたの？」
南　　「はい、ノープログレムです♪　今回はバッテリーを使用したために制御不能になりましたが
　　　、本来は　自身のコミックパワーで操作できるようになってますので。」
澤田「なるほどね・・・で？　彼女達のその後は？」
南　　「はい？」
澤田「猪名川さんと　大庭さんのことよ・・・まさか、　話をごまかさせたと思って？（苦笑）」
南　　「い、いえ　そんなことは・・・」

　　そういう　彼女の笑顔は　少し引きつっている。
　　さすがの南さんも　司令には　かなわない。

南　　　「えっと・・・　今回は　かなり壮絶だったみたいですねぇ、
　　　　　13分20秒の大激戦のうえ　最後はなんと　必殺技の相打ち　ダブルノックダウンッ
　　　　　あらあら　詠美ちゃん、今回がんばりましたねぇ、連敗記録脱出です。」
澤田　「・・・全くアノ子たちは　毎度毎度・・・（溜息）・・・　ちょっと　二人とも呼んできなさいっ　今すぐここにっ！」
南　　　「う〜ん、それは　ちょっと難しいですね・・・二人とも　現在『メディカルるーむ』で　療養中ですので」
澤田　「・・・・療養中・・・」

　『ガクッ！』という擬音が　聞こえてきそうなほど　落胆する澤田司令。
　その口からは　何度目かの溜息が漏れ、　その腕は倒れた頭を支えている。

南　　「あ、そうそう、その時の映像が監視カメラに撮られてますが・・・御覧になりますか？」
澤田「いえ、結構よ。」
南　　「そうですか？」

　こめかみに指を抑えながら、申し入れを断る司令。
　・・・これ以上頭痛の種を増やしたくないのだろう。

澤田「本当に・・・困った人たちね・・・」
南　　「あらあら♪（＾ｖ＾」
澤田「あなたにも　言ってるのよ？」
南　　「あら？（＾▽＾；）」
澤田「・・・・・今後　こうした人体実験は　極力つつしむことっ。もし実験する時には　
　　　　私にもその場に　立ち合わせることっ。　いいわねっ？」
南　　「はぁ〜い・・・（・▽・；）/」

　　『メッ！』という　擬音と供に　睨みつける司令に
　　『てヘっ♪』という　擬音と供に　頭をさげる南さん。
　　いつもは　大人の彼女たちも　　二人だけの時は女学生時代のノリに戻る。

　・・・プシュー
　その時　自動扉の扉が開き、事件の被害者（共犯者？）の彼女が姿をみせた

澤田「あら　塚本さん、　もう動いても大丈夫なのかしら？」
千紗「はいですぅ・・・千紗　もう元気いっぱいですぅ・・・」

　その言葉とは裏腹に　その姿は　いつものような　元気がない。
　肉体的ダメージのほうは（あさひのコミックパワーで）完全に回復しているので、
　原因は　精神的ダメージのほうであろう。

南　　「まぁ　それは良かったです。　実は　千紗ちゃんにお願いしたいことが・・・」
千紗「ふにゃっ！？」
南　　「実はですね〜　ココにある　マジカルリボンを・・・（ゴソゴソ）・・・

千紗「にゃぁぁぁああああーーー　もう重要任務はコリゴリですーーーーっ！！　ε＝＝へ（T□T)/」

南 　　「・・・このリボンを　あさひちゃんに渡してきてほしいのです・・・って
　　　　　あら？　　千紗ちゃ〜ん？　どこですかぁ〜？（キョロキョロ）」
澤田「南・・・あなたって娘は・・・（−＿−；）」

　かくして　無事　奇跡的生還を果たした　塚本千紗
　だが　彼女の苦難は　まだまだつづく。
　ガンバレ　千紗ちゃん！　ソレイケ　千紗ちぃ！
　イケイケ　ゴーゴー　ジャーーンプッ　だぞｗ

（第12話　完）

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あとがき
御購読ありがとうございましたｍ（＿　＿）ｍ　ゴンジーと申します。
ということで　今回は　千紗ちゃんメインの番外編・・・ということで作成しました
かねてより　考えておりました「姫〇ゃんのリ〇ン」ネタでｗ。
いや　スキだったのですよ　このアニメ♪　で、いつか変身ネタに使ってみようと思っていたのですが・・・
オチが　かなり苦しくなってしまったかも（＾＾；）　今回の反省点です（＿　＿：

あと、　いままで秘密のベールに包まれていた（？）、コミックZ基地の全容も　いくつか明らかにしました。
（まだ　明かしてない部分もありますが　それはオイオイということで・・・）
これから　コミレンジャーを描かれる皆様にとっての　参考資料になれば　幸いだと思っております。（ｗ）

では　今回のアトガキは　この辺で・・・
もし　御覧になって　楽しんでいただけたのでしたら　幸いですｍ（＿　＿）ｍ

それでは

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