前回までの あらすじ
打倒カリスマンの決意を胸に
新しい必殺技の完成にむけて頑張る コミレンジャーの五人・・・
そんな 彼女達の考えた特訓とは・・・？
「同人戦隊 コミレンジャー
第2話：萌えを力に・・・ 召還！ ハートフル ブラスターッ！（中編）」
【コミックZ基地 内部】
時は 太陽も完全沈んだころ。
指令室に 入ってきた 澤田真紀子司令を
南教授は 笑顔で 出迎えた。
南 「出版のお仕事 ご苦労さまでした。 出版のお仕事は ひと段落ですか？」
澤田「ええ、今日の分は ね。 わるかったわね 南 基地の仕事を任せてしまって」
澤田真紀子氏は 来栖川印刷出版の 総合メディア雑誌「コミックZ」の編集長も務めている
本来は カモフラージュの仕事のなのだが 真紀子氏自身の 経営手腕が幸いし
この不景気のご時世のなか、結構な売上を誇っていたのである。
南 「いえいえ それほどでも。 でも そろそろ 例の件 考えたほうがよろしいのでないですか？」
澤田「人員確保の件ね。 確かに 敵の活動も本格化してきた今、人手が足りなくなくなっているのは
事実だけど、、 肝心の人材が見付からなくて・・・（ため息）」
南 「あら、ちょうどよかった♪ 実は 私に 一人 心あたりが あるのです。」
澤田「そう？ では その件は まかせるわ。 アナタの人選なら心配はないでしょうから」
南「ありがとうございます 先輩♪」
ちなみに 二人は 同じ高校の先輩と後輩。共に 青春時代を 同人活動に
ささげた間柄であり、その関係は 今でも強く結ばれている。
澤田 「・・・それで？ 今日の彼女達の状況は？」
南 「ええ、問題ありませんでしたよ みなさんは 今も 特訓中です」
澤田「そう、 なんにせよ 早く 何とかしてくれないとね。そうでなければ 叱咤した甲斐がないわ」
南 「そうですね〜」
というわけで
、その当の五人は というと・・・
・・・・・・・・・
由宇「せやからぁ〜っ 今度のジャンルは☆☆萌え萌え本やと 言うとろうがっ！」
・・・新必殺技完成のため・・・
詠美「はぁ〜？ 今時☆☆〜？？ 今なら 〇〇よっ 〇〇本っ！」
・・・５人のチームワークをアップさせるために・・・
彩 「・・・オリジナル・・・希望します（ボソ）」
・・・モメにモメていたりしたりする。
あさひ「・・え、えと あの・・・（汗汗）」
瑞希「・・・・・（汗）」
ちなみに 彼女達の居る場所は コミックZビルの中にある一室 、通称『由宇の部屋』
本来は 避難シェルターの目的で作られた部屋なのだが、現在は 完全に私室扱いとなっている。
ちなみに 本人曰く
『東京って 物価も家賃も高いやろ？ ここなら いざという時 すぐ集まれるし、
折角空いとる部屋 使わな もったいないやん♪』
・・・だそうな。
まぁ、それは ともかく 必殺技完成のために （なぜか）合同で同人本を作ろうと決めたまでは
よかったものの、では 何のジャンルの本を作るかを決めることになったとたんに・・・
由宇「なにいっとんねん 詠美っ！？ 発売もしとらんっ 内容もようわからんゲームで
まともなマンガ描けるわけないやろっ。発売後 『設定が違う〜』とかツッコマレテ 泣きみるのは オチやで」
詠美「いいのよ なにもわかってない今だからこそ なんでも好きにかけるのじゃないの。
だいたい アンタこそ 使い古されたキャラクターで どんな話を描くつもりよ？
いいかげん みんな呆れちゃってるわよっ？」
彩 「創作・・・ おすすめ・・・です（ボソ）」
・・・こうなってしまったのである。（汗）
由宇「古さなんて 関係あるかいっ！ 同人本に大切なのは 萌えや萌え！！
キャラの愛情をこめんと 何が同人本やっ！」
詠美「ふん同人本に必要なのは ニーズよ ニーズっ！
即売会に 大勢の客たちが 欲しがる本もっていかないで どうするつもりよっ！？」
彩 「・・・・・・ストーリー・・・かと（ボソ）」
最近 遠き関西より関西に進出した 老舗の中堅サークル「辛味亭」 運営者 猪名川由宇
同人業界で最大級の売上を誇る 超大手サークル「CAT ｏｒ ＦＩＳＨ」主催者 大庭詠美
時代に流れず高レベルの作品を描き続ける 創作系サークル「Jamming Book Store」代表者 長谷部彩
同じように 同人活動を続け、近い レベルの本をつくってている３人なのだが、
同人にかける 思い 考え方は かなり異なる。
それぞれの思いが 強いだけに 互いに譲れない。
・・・一歩も引かず にらみ合う三人。そして それを ただ呆然と 眺めていた二人
瑞希「・・・・（溜息）あの〜 ね みなさん？」
あさひ「で、でしたら それぞれ 好きな話で描けば い、いいかなっ？と・・・」
そして とうとう 状況に たまりかねた二人が 妥協案をだす。 ・・・が
由宇「駄目や」
詠美「ダメよ」
彩 （ふるふる）
あさひ「はぅっ？」
由宇「忘れたんか？ 今回の目的は みんなの『萌え』を一つにすることや」
彩 「バラバラでは・・・意味・・・ありません・・・」
詠美「それに 本の テーマは 『さいゆ〜せん じこう』 よ。客層は きちんと ねらわないとっ」
あさひ「あ、あぅぅぅぅ〜」
三人の反論に あっというまに 打ちのめされてしまった彼女
由宇「そやっ！ だったら あさＰに決めてもらおっか♪
あさひ「ええっ？」
由宇「 なぁなぁ どれがええ？ やっぱ☆☆やろ？」
詠美「ふふん♪ 私のファンなら と〜ぜん〇〇よねっ♪」
彩 「・・・創作・・・（じぃ〜〜）」
あさひ「ほぇ！？」
さらに、 三人の攻撃の的が あさひちゃん 一つに絞られてしまった。
由宇「☆☆やなっ？」
詠美「〇〇よねっ？」
彩 「・・・（じぃ〜）」
あさひ「あ、あとえと あわわわ・・・・み、瑞希さ〜ん（T□T)/」
瑞希「んっ？」
咄嗟に 近くの瑞希援軍をもとめるあさひ、同時に 彼女達の攻撃目標も修正。
由宇「そうやな〜 瑞希っちゃんでもええわ なぁなぁ なにがええ？」
詠美「〇〇でしょ？」
彩 「・・・三択です」
あさひ「あ、あぅ〜・・・（Ｔ。Ｔ）
瑞希 「・・・・・・えっとね？、 その前に 一つ聞きたいことがあるのだけど・・・」
由宇「なんや？」
瑞希「うん、 実はさっきから 猪名川さんと大庭さんの言ってる アニメと ゲームの絵を
見比べたのだけど・・・」
詠美「だから なによ？」
瑞希「・・・この二つって 違う話なの？」
・・・・・・・・・・・・・
由宇「ア、アンタの目は節穴かぁ！？」
瑞希「え？」
詠美「パンダのいうとおりよっ！ 同じ原画家なら ともかく □□と××との絵なんか見間違うっ！？ ふつう！！」
瑞希「え？ だって 両方とも ひらひらした メイドの服を着ている女の子がでてきてるし、
だから 同じなんじゃないの？」
由宇「アホっ！ メイドは ネコミミ 眼鏡っこ ドジッ娘 妹キャラとともに いまや標準オプション・・・・」
詠美「そうよそうよ！ゲームに一人はメイドさん！彼女達は今やブームを超えちゃって、
ちょぉ 安定した人気を誇ってるんだか・・・」
彩 「・・・家政婦・・・メイド・・・・・」
・・・・・・・・・
由宇、詠美、彩「「「・・・そっか♪」」」
瑞希、あさひ「？？」
・・・・というわけで 彼女達のジャンルが何にきまったかというと・・・まぁ いうまでもないですね？（ｗ）
・・・・・・・・・・・・・・・
そんなこんなでそ さらに数日後
場所は 再びコミックZ ブリーフィングルーム。
中に入ろうとした南は ちょうど 出てくる澤田女史と 鉢合わせになった。
南 「あら？ 先輩 いったいどうされたのですか？」
澤田 「南？彼女たちは今ドコにいるのかしら？ さっきから探しているのだけど。」
南 「瑞希さんたちなら 現在特訓中ですよ。」
澤田「・・・練習場にも 見当たらなかったけれど？」
南 「はい♪ なにしろ特訓中ですから♪（ニコ）」
澤田「・・・・・・・・・？」
・・・・・・・・・・・そして 再び「由宇の部屋」では・・・
由宇「うおりゃぁぁぁぁーっ！（ガリガリガリ！））」
詠美「ふんふんふ〜ん♪（カキカキカキ）」
彩 「・・・・・・（カリカリカリ）」
現在の彼女達はネーム（下書き）の作成中
怒号とびかう先日とはうって変わり、今日聞こえるのは鉛筆の音
皆 目の前の原稿用紙に集中していた
いや 一人だけ例外が・・・
瑞希「・・・・・・・」
アシスタント係の彼女には
３人の原稿が仕上がらない限り 仕事がないわけである。
おまけに もう一人アシスタントあさひちゃんは 声優のお仕事により今日は欠席。
彼女は そんな彼女の様子をぼんやりと眺めていた
と ふと ペンを休めた 由宇が きづく。
由宇「あ、瑞希っちゃん。暇やったら そこの本とかビデオとか見とってもええで」
瑞希「でも 皆が頑張ってるのに 一人だけ・・・」
由宇「ええって ええって 遊べるときには遊んどき♪あとでしっかり手伝うてもらうさかい」
瑞希「ありがとう それじゃぁ・・・あれ？猪名川さん？ この棚、アニメとマンガ雑誌しか おいてないんだけど・・・？」
由宇「それが どないしたん？」
瑞希「・・・ううん なんでも（汗）」
・・・・・・・
・・・彼女達の特訓（？）は まだ始まったばかりである。・・・・（＾＾；）
・・・・・・・
（中編に続く）
HOME